れおぱるレビュー

『盾の勇者の成り上がり Season 2』

オススメ度 B

 

OP: A

ED: B

作画: C

わちゃわちゃ: B

 

俺が...2期もあらすじだからか...?

 

尚文が次の「波」への準備を進めていると、謎の魔物たちが現れ、同時に「波」へのカウントダウンが停止してしまう。急遽、ミレリアから呼び出された四聖勇者たちは、伝説の魔物「霊亀」が復活したことを告げられる。

引用元:TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』シーズン2

©2021 アネコユサギKADOKAWA/盾の勇者の製作委員会S2

 

どうも!メルティちゃんがかわいい事しかわかっていなかった1期の最後から舞い戻ってきました!

れおぱるレビューです!!!

 

19年冬、春の2クールに渡って放送された、

盾の勇者の成り上がり』の第2期。

私自身、本作が好きすぎるあまり2期の予習も兼ねてしっかり1期を見返してくるほど期待に胸を膨らませていた、いちファンであるためこれははっきり言っておかなければなりません。

2期は面白くないです。

というよりは、期待外れだったと言った方が正しいかもしれません。

 

はじめに1期のおさらいを少々。

日本でごく普通の大学生をやっていた尚文が変な本を読んだ拍子に異世界に召喚され、盾の勇者として波と呼ばれる災害に備えることになるが、その異世界では盾の勇者が悪魔として蔑ろにされるひどい世界で、沢山の人から騙され蔑まれ、誰を信用できなくなった尚文に対し奴隷として契約していたラフタリアやフィーロ、メルティが信じる事大切さや、どんな時でも受け止めてくれる優しさを教えてくれ、盾の勇者を蔑む悪の根源を追い詰め成り上がっていくというストーリーでした。

成り上がりがタイトルにも入っているので、一度底の底まで落ち、そこから這い上がっていく様が非常に良く丁寧に描かれていた印象がある1期だったので、尚文の感情やそれを全力で支えようとしてくれるラフタリアちゃんの健気さや正ヒロインみもストーリーに欠かせない要素として光り輝いていましたよね。

また、ビッチ=アバズレ問題を解決した後には、ラルクという別の異世界から波とともにやってきた存在が描かれ、物語の核心に触れていく...!というとこまでで1期が終わっていたので、2期に求めるものは、

波とは一体なんなのか、ラルク達の問題、この物語の随所で明らかになっているパラレルワールドの存在でした。

2期でこの辺が描かれていないかと問われれば描かれてはいたんですが、どうにも内容が薄っぺらい。

あの丁寧に成り上がりを描いてきた1期と本当に同じアニメなのかと疑いたくなるレベルの薄っぺらさを感じたので、期待外れだったという印象が拭えない2期になっていたように感じます。

 

2期の序盤で1期ラストの勢いを断ち切るようなテンポが非常に悪い霊亀編に突入したのは正直良くなかったんじゃないかなと思います。

というのも、1期ラストはラルク達の存在を描き謎を盛り上げた状態で終わっていたので、我々視聴者が求める事は波の向こう側で何が起こっているのかという物語の核心に触れるような部分であったんですが、取って付け足したような意味のわからない霊亀編で物語そのものの勢いが断ち切られてしまっているように感じられたからです。

結局、霊亀がキーとなって波の向こう側の世界に繋がりはしましたが、霊亀編のテンポの悪さと描いているものの悪さで結構な視聴者が離れてしまったと思うので、これは本当に痛手だったと感じます。

 

波の向こう側の世界について、

1期ラスト付近で明らかになったように、尚文がいる異世界と別の異世界が波を通して繋がっており、波の大元を立つためには絶対に通らなければならないストーリーの肝といえる部分なので、ワクワクする新章突入でしたが、

1期ラストの流れから言うと、波の向こう側の世界で尚文達の前に立ちはだかる壁としてはキョウではなくラルクの方が適切だったんじゃないかなと個人的には思います。

ラルクは1期の頃から友好的ではありましたが、2期で早々に共通の敵を作って共闘し、すっかり丸くなったラルクが映し出されるのは拍子抜け感がありましたし、2期でポッと出てきたキョウとかいう存在が2期のラスボスとして立ちはだかるのも薄っぺらさに拍車をかけていたような気がします。

キョウという存在が、1期で言うところのクズ王やビッチ=アバズレくらいのヒール役になればまだ良かったんですが、ヒール役としての描き方も足りず、ポッと出てきてあまり絡みもなく深掘りも足りないまますぐ倒された印象があるので、やはりラスボスとして適切ではなかったのではないかなと感じますね。

これであれば、ラルクをラスボスに仮で置いておいて、波の核心に触れるようなフェーズで満を持して共闘するようなアツい展開の方がストーリー的にも盛り上がった気がします。

また、せっかく波の向こう側に行ったにも関わらず、1期1話から描かれているどう考えてもストーリーの確信に触れるであろうパラレルワールドの存在に全く触れていなかったのは、いちファンとして非常に残念に思えますね。

1期1話で尚文と他の勇者達が別々の日本から召喚されているという、どう考えても面白い設定があるのにも関わらず、それを回収しない、ラルク達の世界にも繋げてこないとなると、どうも設定を活かせてないんじゃないかと疑いたくなるレベル。

1期では、尚文を地の底まで叩き落として、馬鹿にしてきた奴らを見返すための大義名分もしっかりある上でそれを成し遂げるストーリーに加え、波によって家族と仲間を失ったラフタリアちゃんが大切に思える存在に巡り会える過程と、過去と向き合い前に進むような話など、描くべきものを丁寧に描いてきた実績があったので、2期の端折り方には盾の勇者ファンとして納得できない部分が非常に多かったですね。

波の向こう側に行った際に、ラフタリアちゃんのレベルが1に戻り、2人で旅を始めた頃の事を思い出しつつ、その後に描かれるラフタリアちゃんが覚醒するまでの過程で、尚文がこの世界にきてからラフタリアちゃんをどれだけ大切にし愛してきたかなどの描写は非常に良かったですが、2期のいいところは正直そこだけなんじゃないかと思えるほど1期と比べると微妙な出来でした。

作画レベルにおいても、綺麗だった1期に比べ、2期は見るからに質が落ちており、作画が悪い部分も目立っていたので、アニメ全体を通して質が落ちてしまったなと感じてしまう残念な2期でした。

 

信頼できる仲間だと思っていたビッチ=アバズレに裏切られてから見返すまでを完璧に描いた1期は本当にすごかったんだなと感じさせられるくらい、1期の完成度の高さはものすごいので、1期はとにかくオススメできますが、2期は...どうでしょう?w

3期も決まっているので、もしかしたら私が問題に挙げた部分が3期で描かれるのかもしれませんが、

我々にわかっているのは、

メルティちゃんがかわいい

ということのみですので、3期を待ちましょう。

 

↓1期はこちら↓

『盾の勇者の成り上がり』