『スパイ教室』
オススメ度 極上だ
OP: A
ED: B
作画: B
わちゃわちゃ: S
<<あらすじ>>
スパイ養成学校の落ちこぼれ生徒《花園》のリリィは、新設チーム「灯」に抜擢される。 少女たちのボスは「世界最強のスパイ」を自称する風変わりな青年・クラウスだった。
©竹町・トマリ/KADOKAWA/「スパイ教室」製作委員会
どうも!コードネーム<<萌豚>>
萌え散らかす時間です...
れおぱるレビューです!!!
スパイ養成学校の落ちこぼれ達が集められたチーム「灯」。
世界最強のスパイ・クラウスから命じられたのは成功の可能性が限りなく低い不可能任務の達成と、不可能任務に向けて落ちこぼれ達をエリートに変える為の授業だった...という物語。
導入ですごく勿体無い事をしたなと感じられるような作品でしたね。
導入では、不可能任務を達成する為に落ちこぼれ達が力をつける授業が行われますが、その内容は「クラウスを倒す事」。
どんな手を使ってでもクラウスを倒す為に奮闘していく彼女らの姿を見つつ、キャラ紹介のエピソードを兼ねた話を終盤まで展開してくるのかなとなんとなく予想していましたが、いざ始まってみると3話まで爆速で話を進め、終いにはキャラを全く掘り下げてないのに不可能任務を達成してしまうという内容が描かれていました。
不可能任務自体クライマックスでやればきっと盛り上がるような内容だったので、そこにキャラの掘り下げもろくにしていないような状況で突き進んでしまった事が視聴者が離れる原因になっていたかなと感じてしまい非常に残念でしたね。
4話以降に展開するエピソードをを加味しても残念としか言えません。
何故なら、4話以降は非常にオタク好みなニーズにマッチした物語を永遠と続けられる強さがあったから。
爆速の導入とは打って変わり、不可能任務前に本来紡いでいたはずのエピソードがキャラ紹介と掘り下げを兼ねて形で行われる4話以降。
ここは素晴らしいとしか言いようがありません。
本来導入や物語中盤くらいまでに見たかったキャラの掘り下げがものすごくオタク好みな形で描かれており、キャラに対する愛着や感情移入がものすごくなるような良い描き方がなされていて、それまで切る対象の一歩手前だった作品なのにも関わらず溢れんばかりの愛で連れ戻されたような感覚に陥り、最終的には大好きな作品という印象にまで持ってきた強さは極上でしたね...
ただ単にキャラの過去を垣間見てスパイになった理由などを描く掘り下げではなく、落ちこぼれになった理由もしっかり描き、各々が持っている欠点ですらクラウスのアシストによって長所に変えてしまう生かし方も上手いなと感心出来ましたし、
掘り下げ方の良さがキャラの動かし方の良さに昇華し、キャラが突き動かす物語へと繋がっていく様はまさにオタク好みと言えるでしょう。
本当に素晴らしいものを見させてもらいました。
また、そのキャラの掘り下げが上手い事によって不可能任務という大義名分がなくなったクライマックスを埋める形でグレーテの愛の物語を据え置いてきた事も非常に素晴らしく、
キャラが突き動かす物語に発展した事によりクライマックス特有のハラハラなどを感じられないのに無性に面白さや愛を感じてしまうようなレベルにまで達していた強さをひしひしと感じました。
4話以降の描き方というものが我々オタクの好きをど真ん中で貫いてくるほど素晴らしいので、導入で視聴者を突き放してしまった事による損害は本当にもったいなく思えますし、残念でした。
キャラの描き方や動かし方が非常に長けているからこそ浮上する問題もあるのもまた事実。
リリィやエルナ、ジビエやサラ、クライマックスを飾るグレーテをフューチャーしていくエピソードはもれなくとんでもなく良かったので、残るモニカ、ティア、アネットのメインエピソードがなかった事に不満が募ります。
特に、アネットちゃんやアネットちゃんとかアネットちゃんは私が常にメインエピソードを懇願していたキャラなだけに、結局掘り下げられなかった事によって消化不良感にも繋がりましたし、本当に許せませんでしたね。
キャラの多さとキャラの描き方が非常にマッチした作品だったので、全キャラ掘り下げられる?2クール構成にしていただければより一層オタク達に愛される作品になっていたのではないかと思います。
2クールにすることによって爆速すぎて視聴者を突き放してしまった導入も多少は変わってくるでしょうし。
本当にもったいない事をした作品だなと思いました。