れおぱるレビュー

『おわりに 7th anniversary』

アイサツ度 SS

 

どうも!3ヶ月ぶりです!

れおぱるレビューです!!!!

 

早いもので、レビューを書き始めた16春から当レビューは7周年を迎えましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。

今まで書いたレビューの数も563本と尋常じゃない量になって、16春当時に書いたレビューと直近の23冬のレビューを比べると語彙力も多少向上したんじゃないかなと我ながら満足したりしています。

 

さて、タイトルにもある『おわりに』についてお話ししていこうかと思います。

単刀直入に言いますと、れおぱるレビューを終了します。

16春から観たアニメほぼ全てに対してレビューを書くというとち狂ったことをやってきましたが、そろそろ潮時なんじゃないかと思いこの決断に至りました。

潮時なんじゃないかと思った経緯についてですが、

観たアニメ全てに対してレビューを書くというスタンスでやっているとどうしても時間の都合が合わなくなり、レビューの為にアニメを切るということを近年頻繁に行っていた事が大きな要因です。

近年はアニメの放送母数も桁違いに多くなっており、私自身沢山のアニメに触れたいのに1クールで書けるレビューの上限が大体20〜25本程度なので泣く泣く切って調整していた事に疑問を持ち始めたんですよね。

本来私は多くのアニメをしこたま観たい人間ですので、レビューに割く時間とアニメを観る時間が釣り合っていないのはどうにかしなければならない!という事で一旦レビューを書くのをやめようという決断に至りました。

ただ、勘違いしないで欲しいのはレビューを書くのが嫌になったというわけではなく、むしろレビューを書くのはすごく楽しい作業で、

自分が見てきたアニメをこうして形に残していくのもすごくいい事だなと感じていましたし、ほんと苦渋の決断という感じです。

 

レビューをどうしても書きたい!というアニメは実際1クールのうちに何本かあるにはあるので、もしかするとゲリラ的にれおぱるレビューが復活する可能性はありますが、とりあえずは一旦終了ということでよろしくお願いいたします。

 

レビューを7年間書き続けてこれたのも、れおぱるレビュー結構好きなんだよねって言ってくれる優しい人の存在だったり、いいねを毎回送ってくれる優しい人達の存在だったりがいてこそのものだと思います。本当にありがとうございました。

 

レビューを書き続けて向上した?自分の感情を文章にする語彙力諸々もレビューをやってて本当に良かったなと感じますし、また全てのアニメのレビューが書きたくなればシーズン2として帰ってきますのでその時は宜しくお願いいたします。

 

7年間ありがとうございました!

『もういっぽん!』

オススメ度 S

 

OP: SS

ED: S

作画: B

わちゃわちゃ: S

 

あらすじ!

 

青葉中柔道部の園田未知と滝川早苗は中学最後の試合に臨んでいた。これでもう柔道をやめようと決めた未知は「スパっと一本勝ちで終わりにする!」と宣言する。しかし、結果は真逆で相手の絞め技で一本を取られ、その瞬間の失神した顔のアップがネットで晒されるという悲惨なことに……。何とも残念な終わり方になってしまったが、これで柔道は卒業して受験に専念。9カ月後、青葉西高校には無事に合格した未知と早苗の姿があった。

引用元:STORY | TVアニメ「もういっぽん!」公式サイト

©村岡ユウ(秋田書店)/もういっぽん!製作委員会

 

どうも!今ならすげえレビューが書ける気がするよ...

自分史上最強だから......!!!!

れおぱるレビューです!!!

 

面白い以外言うことある?

この一言のみでレビューを締めたいと思えるくらい素晴らしいアニメでしたね...

 

中学最後の大会で柔道を辞める決断をした園田未知は、中学最後の大会の最後の試合で氷浦永遠と出会い綺麗に一本勝ちで締めるつもりが絞め技で一本を取られてしまい失神までしてしまう。

畳の上に最後の試合で勝てなかったという後悔も残しつつも高校では柔道をやらずに彼氏を作り青春を謳歌すると意気込むが...というお話。

 

大きくジャンル分けをすれば「スポ根」に入るアニメなんですが、非常にスポ根らしくなくて、どのスポ根よりもスポ根を紡いでくるようなちょっと変わった雰囲気で物語が進行していましたが、非常に面白かったですね。

 

スポ根らしくないのにめちゃくちゃアツいスポ根を紡げた根底にあるのはやはり、物語の大前提に置かれているテーマ「青春を全力で楽しむ」にあると思います。

主人公である園田未知は高校入学と同時に柔道をやるのではなく青春を楽しむ為に彼氏を作りたいと事あるごとに口にしており、柔道を極めていくような空気感が微塵も感じられないことでスポ根らしくない雰囲気が物語全体に漂っていたのは『もういっぽん!』らしさかなと感じられます。

が、青春を全力で楽しんだ先にあるものをことごとくスポ根に置き換えていくことでとてつもなくアツいスポ根へと昇華されていく様がなんとも素晴らしいとしか言いようがありませんでしたね。

それを象徴するかのようなエピソードは第6話と第7話。

園田未知を中心とした「青春を全力で楽しむ」が周りに波及して紡げたこの二つのエピソードはまさに『もういっぽん!』にしかできないエピソードだったと感じます。

第6話では、青春の全てを剣道に捧げてきたように描かれてきた南雲杏奈が、「青春を全力で楽しむ」為にとった決断が非常に輝いており、やらなかった事で後悔を残さない為に剣道以上に大好きな園田未知と1秒でも長く共にいる事を選択する様は震え上がりましたね。

スポ根にありがちな凍てつくような空気感を一切出さずとも人生における重要な選択を非常にアツく面白く描いてくる様は最高でした。

また、第7話では秘密兵器先輩と脈打たれる姫野先輩が畳の上に帰ってくるエピソード。

ここでも「青春を全力で楽しむ」が徹底され、

姫野先輩の場合であれば、畳の上に残してきた後悔を今後の人生で思い返しても取りに帰れないので取りに帰れるうちに畳の上に帰ってくるような展開が描かれており、ここでも興奮が止む事がありませんでした。

スポ根の定石で言えば、一度舞台から降りてしまった先輩が復帰するとなると一悶着ありそうな感じがしますが、本作ではその空気も一切感じさせずに全員が後悔をしない為に「青春を全力で楽しむ」を貫いているのでギスギスなんか微塵もさせない常に前しか向かない姿勢が気持ちいいのなんの。

こういうところからスポ根らしくないが先行しつつも青春を全力で楽しんだその先にどんな作品よりもアツいスポ根が待ち受けている展開を感じる事ができ、1〜13話まで一切ダレることなく面白いを上積みしていくことで面白さを加速し続けてくれたなと感じられました。

 

また、スポ根らしくない空気感とは逆に実にスポ根らしいエピソードも点在してるしているのが本作のもう一つの魅力。

クライマックスの金鷲旗ではそれが至る所に満ち溢れており全てを語りたくなるほど感想が止まらなくなるんですが、誰か一つにスポットを当てるとなると真っ先に思いつくのは第4話。

永遠ちゃんが中学時代にわだかまりを作ってしまった尊敬する先輩・天音さんと再戦するエピソード。

柔道を愛する柔道馬鹿同士だからこそできるとてつもなくアツい試合と、そのバックボーンにある中学時代のわだかまりがいいスパイスになり非常印象に残ってますね。

永遠ちゃんの性格が奥手なのもありますが、2人とも柔道馬鹿だからこそ話し合いで解決するのではなく本気でぶつかり合ってあの日のわだかまりを解消していきたい、試合後には多くを語らず2人の表情からわだかまりを払拭した事が伺えるような描き方はアツい以外に言う事がありませんでした。

こういう本気でぶつかり合って全力で柔道を楽しむ姿勢が貫かれている展開は実にスポ根らしい展開で唸ることしかできないほどシビらさせられました。

こういうスポ根らしいエピソードも平気で展開できますし、6話と7話のような本作が掲げるテーマに沿ったエピソードもしっかり展開できてしまうエピソードの幅の広さは本当に素晴らしいものでした。

 

大きなテーマ「青春を全力で楽しむ」関連で言うと忘れてはならないのが主人公・園田未知の描き方。

彼女は導入部分こそ柔道なんかもうやりたくないと嘆いていましたが、いざ畳の上に戻ってくるとギラッギラ目を輝かせながら柔道を楽しむ事を大前提として常に初心を忘れない姿勢が描かれていて、『もういっぽん!』らしさが彼女を中心に常にあったと言っても過言ではありませんでしたね。

本心では彼氏を作ってイチャイチャしたいと思いながらも、自分が青春を全力で楽しむ為に必要なのは誰よりも愛している柔道を全力で楽しむ事だと分かっているので、青春を充実させる為に柔道には決して手を抜かず、たとえ試合で負けてしまったとしても負けがなんだと笑い飛ばしギラギラ目を輝かせ強い相手を称えながら次の試合に繋げていく前しか向かない姿勢はまさに『もういっぽん!』そのものでした。

また、そんな前しか向かない姿勢が周りに波及する事により、一切ギスギスしない割とライトな空間が持続していたのも素晴らしく、

クライマックスの金鷲旗にスポットを当ててみれば、青葉西高校だけでなく対戦する全ての高校が前しか向かない全力で柔道を楽しむ姿勢を貫いてくるようなアツい試合の数々が描かれていて、スポ根らしくないのにどんなスポ根よりもアツいスポ根を紡いできた集大成がそこにあった気がします。

それに加え、青葉西高校柔道部全員が園田未知を中心にした前しか向かない姿勢を維持する事により、一見個人競技に思える柔道でも、団体戦では柔道部一丸となって強大な対戦相手に一石を投じていくような活躍が描かれていたのも素晴らしく、

試合結果が勝ちだとか負けだとかはこの際関係なく、自分が持てる全てを出し切り畳の上に後悔を残さない姿勢が永遠に描かれていきますし、例え負けてしまったとしても柔道を同じように愛してきた頼もしい仲間にバトンを渡す事ができる信頼関係も非常にアツく、一つ一つのシーンがスポ根をよりアツくさせる為の燃料になり温度が永遠と熱くなっていくような感覚を味わえる事ができました。

この園田未知という主人公の描き方は一見簡単にできそうで中々できないものだなと感じましたし、園田未知を中心として物語の大前提「青春を全力で楽しむ」を貫いてくる姿勢がとてつもない面白さに繋がったんだなとひしひしと感じさせられましたね。

 

柔道と聞くと、汗臭いし痛いし暑そうだしとマイナスなイメージが先行してしまいますが、

本作では柔道のそういうマイナスなイメージも、柔道でしか感じられない喜び、プラスイメージもしっかり描いてくる事により柔道の全てを愛する空間が出来上がっているので、全話見終わった後にはその溢れんばかりの柔道愛が我々視聴者にも乗り移り柔道に対するイメージがガラッと変わりますよ。

試合展開では、いつもの軽い日常パートで和みつつも一気に緊張感を走らせてくるような空気の切り替え、緩急の付け方が非常にうまく、登場人物が感じているであろうスポーツ特有のゾーンを視聴者も共に感じる事ができるような描き方がされているので、目の前で起こっている試合に没頭することもできます。

柔道経験者がこぞって言う、自分より大きい人を投げ飛ばした時の快感を擬似的に味わえる事もできますし、それを経験する事によって柔道が好きで好きで堪らなくさせられるような感覚はやはりここでしか味わえませんし、本当に凄いものを描いてきたなと感心することしかできません。

間違いなく今期の覇権アニメと言えます。

最高に面白かったです。

いや、

面白い以外言うことある!?

『東京リベンジャーズ 聖夜決戦編』

オススメ度 A

 

OP: A

ED: A

作画: B

わちゃわちゃ: B

 

2期だからってあらすじ書かなくていいとか思ってるやついる!?

場地くんの死が受け入れられなさすぎて2期をまだ観れてないやついる!?

いねぇよな!?!?!?

2期もあらすじいくぞおおおお!!!!!

 

東京卍會(東卍)と芭流覇羅(バルハラ)による抗争「血のハロウィン」の終結後、現代に戻った花垣武道(タケミチ)は東卍の最高幹部になっていたが、裏切り者として総長代理の稀咲鉄太に捕らえられてしまった。稀咲の凶弾によって、千冬が目の前で殺されてしまい、その銃口はタケミチへと向けられた。

引用元:STORY | TVアニメ『東京リベンジャーズ』公式サイト

和久井健講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会

 

2期でも挨拶は日和らねえ👊

れおぱるレビューです!!!!!

 

21年春から夏にかけて放送された『東京リベンジャーズ』の2期。

1期ではタイムリープ作品特有の面白さと、不良作品特有のアツさをこれでもかと詰め込んだ物語が我々を興奮させまくりとてつもなく面白かった事が記憶に刻み込まれていますが、

2期も安定した面白さをしっかり紡いでくるだけでなく、これさから先に見据える物語全体のクライマックスに布石を打ってくるようなエピソードがしっかり描かれており、やはり強い作品だなと改めて感じさせられました。

 

稀咲に銃口を向けられ銃声が響き渡るとともに幕を閉じるというとてつもない締め方で幕を閉じた第1期。

その続きが気になってこの一年半夜も眠れない思いでしたがやっと2期が来てくれて、1期と変わらない熱量で25話からの視聴に望めたのはこの作品が持つ視聴者を惹きつける能力の高さを感じさせられましたね。

肝心の物語展開では、未来の東卍を悪の軍団にしてしまったのは稀咲だけでなく元ブラックドラゴンという組織に属していた柴八戒も大きく絡んでいる事がわかり再び過去へ戻る決心を固めるタケミチでしたが、過去で出会った柴八戒は聞いていた人物とはまるで別人で...という物語でした。

聖夜決戦編の全体的な印象としては、物語運びそのものは当たり前ですが1期の良さが全て継承されていてやはり面白いなと感じられたんですが、1期に比べると少し淡々としていた印象もありました。

その要因としては、1期で手の内を全て出してしまっていたのでそれを超えてくるものが2期では描かれていなかった事にあると思います。

最悪な未来を知る→未来を変える為の情報収集→過去を小手先だけで変えようとする→やっぱり未来は変わらずなんならもっと最悪になる→埒があかないので殴り合いの末最高な未来を掴み取る。

という流れがこの作品の手の内の全てという事が1期で周知されていたことにより、描いている事そのものは面白いが新鮮味が感じられないような展開が続いていた事で淡々とした印象を抱いてしまったのかなと感じます。

物語そのものを盛り上げる為にその手があったかと思わされるような展開もこの作品なら絶対やってくれますし、そこは3期に期待ですね。

 

物語の展開そのものは新鮮味が感じられませんでしたが、描いている事そのものはやはり面白いと頷くことしか出来ないのはこの作品の1番強いところですね。

小手先だけで未来を変えようとするが失敗に終わり、見えていた希望の光が消えて無くなり絶望の淵に急に立たされる事で強大な敵に立ち向かう事しか残されなくなっていく運びは不良ものとしての面白さが加算されていきますし、タイムリープものの面白いをしっかりなぞる運び方ですし、ほんと本作にしか出来ない面白いとを徹底的に突いてくるなとひしひしと感じます。

殴り合いの末に掴み取る未来だからこそ達成感も半端じゃないですし。

そういうところが安定した面白さを構築して物語全体の面白さが損なわれない部分だなとひしひしと感じる事ができました。

 

そして、その安定した面白さの中で3期以降に繋がる為の布石がしっかり打たれていた事も物語全体の面白さが更に上積みされるような感覚がありシビれましたね。

1期と比べると準備段階も少なく、日向ちゃんの死を目の前で見せられることもなかったので怒りの感情が湧き上がるようなこともなく、淡々と物語をこなしていた印象がある2期ですが、その根底にあるのが全てマイキーくん頼りの構図なんですよね。

それが露見するかのようなエピソードが聖夜決戦編ですし、その頼りになるマイキーくんに闇が見え始めるのも同じく聖夜決戦編。

未来の東卍が狂ってしまった原因は全て稀咲にあると思い込んでいた事による物語最大の死角を露わにすることによって物語全体のクライマックスに繋げていく為の準備期間としても捉える事ができる聖夜決戦編は、2期として単体で見た時の印象と、『東京卍リベンジャーズ』全体の物語で見た時の印象が大きく変わる章でもありますね。

1クールアニメとしては1期と比べると...という印象に終わってしまいますが、

物語全体で捉えてくると非常に重要な事を描いてる章になるので、アニメ目線からいうところの3期以降の展開次第で評価が大きく変わるなと思っています。

2期で深掘りできた八戒や三谷くん、闇が露見したマイキーくんや未来から来た事を共有できた千冬など、クライマックスに繋げていく為の役者が整えられていたと言っても過言ではないので物語全体の深みが更に増したなと感じられますし、

マイキーくん頼りの物語だったのにマイキーくんを救わなければならないという大きなテーマがプラスされた事で、元々据えていた日向ちゃんを救うという大きなテーマに並ぶ形でタケミチが行動する為の大義名分が増えましたし、面白さが更に加速するだろうなと容易に想像できる下準備が整いましたし、

物語全体を見た中でやはり2期にあたる聖夜決戦編は非常に重要な章だったんだなと改めて感じさせられました。

 

個人的に血のハロウィン編での衝撃と悲しみが未だに記憶に深く刻み込まれているので、聖夜決戦編は多少見劣りしてしまう印象にありますが、来る天竺編に向けた下準備がしっかりなされている事で作品そのものに対する熱は未だに冷めないどころか加熱を極める一方ですね。

大切な人を守り抜く為に自分に負けない心を持ち合わせるものが時代を作るという事も2期で提示されましたし、後はもうマイキーくんとタケミッチが作る不良の時代に我々はついていくだけです。

見届けましょう、ペヤングを食べながら...

 

え!?2期でもペヤング1個しか用意してない!?

仕方ねぇ...

ペヤング、半分こ...な?

 

↓ハンマーズからのオススメ↓

『東京リベンジャーズ』

『D4DJ All Mix』

オススメ度 A

 

OP: B

ED: SS

作画: A

わちゃわちゃ: SS

 

う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!

あらすじアラウンド!

 

奉仕の心を理念とする伝統ある有栖川学院に通う、桜田美夢、春日春奈、白鳥胡桃、竹下みいこは、
みんなを笑顔にするDJユニット「Lyrical Lily」として活動を認められていた。

ある日、商工会から一年を通して地域活性化のためのイベント依頼を受け、
自分たちだけで出来るか不安になった4人は「どうすれば委員会」を発足する

引用元:EPISODE(あらすじ) | STORY(ストーリー) | TVアニメ「D4DJ All Mix」公式サイト

©bushiroad / D4DJ2製作委員会

 

どうも!!!衝撃の1期からテンアゲ状態、続いてますか!?

れおぱるレビューです!!!

 

圧倒的な濃さで我々オーディエンスを楽しいの世界に誘ってくれた20年秋。

『D4DJ First Mix』の続編という事でフロアの盛り上がりが最高潮になっていたわけですが、

1期の続きというよりもゲームから飛び出してきたオールスターによるお祭りが2期で描かれていて、アニメ勢の私としては少し残念だったかなと感じてしまいますが、それでもアニメ勢にも伝わるようなお祭り感はしっかり感じ取れたので楽しいという気持ちは相変わらずあるとんでもないアニメでした。

 

2期ではハピアラをメインに置くのではなく、我々アニメ勢が知らないリリリリというユニットが主人公に据え置かれた事で、誰だこいつらは!?と混乱するような導入になっていましたが、『D4DJ』の強みであるキャラの掘り下げや動かし方が非常に上手いこともあり、リリリリの先導による2期のお祭り状態を楽しめたなと感じます。

それに加え、2期からアニメに追加される新しいユニット、マーメイドやロンドもD4DJ色にしっかり染まっており、1期の続きじゃないものの、アニメ勢には認知されていないもののしっかりと面白いと楽しいを作り上げてきたのは流石だなと感じましたね。

ですが、やはり我々アニメ勢が求めていることは1期の続き。

同じブシロードアニメでいうところの『バンドリ』が描いてきた3期分の濃さが1期で紡げていたので、そこから先の展開を待ち望んでいましたからね。

そこがなかったのは残念だなと思ってしまいます。

 

ですが、物語全体で1期の続きはなかったもののユニットレベルでの1期の続きやプラスアルファが拝めたのは素晴らしかったですし、流石だなと感じました。

具体的に挙げるならまず第6話。

1期で主人公だったハピアラがメインになるエピソードですが、まさに王者の風格でしたね。

1期で描いてきたものによってハピアラが『D4DJ』の王道という立ち位置になるんですが、第6話ではその立場を逆手に取り他のどのユニットもやっていない挑戦的なエピソードに先陣を切ることで『D4DJ』の可能性が格段に上がった気がします。

最後まで現実か夢かわからない白昼夢を1話完結でやってのけた素晴らしさは全話見た後でも非常に印象に残っているのも確かで、やはりハピアラは凄いなと。キャラの動かし方の境地を目にすることができるので是非見ていただきたいですね。

 

そして、挑戦的なエピソードにハピアラが先陣を切ってくれたことによる恩恵を受けるのが、

第7話〜第9話で描かれる新しいフォトンメイデン。

1期で決められたフォトンメイデンを目指す4人から、4人が作り上げるフォトンメイデンへと舵を切ることに成功し、具体的にどのようなフォトンメイデンの道を歩むのかが提示されたのが2期。

1期で植え付けられたクールな印象とは裏腹に他のどのユニットにも負けないレベルで女の子を全力で楽しんでいる4人が描かれ、それを曲として作り上げるにまで自分たちを表現できるようになっていたことにより、1期で作り上げられた土台に見事にフォトンメイデンの家を作ってくれたなと感心出来ました。

これはまさに1期の続きとして観たかったもののそれであり、物語全体で1期の続きを描かなかったもののユニットレベルで1期のプラスアルファを描くことによって1期の面白さに更に箔をつけてきたなとも思え、やはりこのアニメは素晴らしいなと感じる事ができましたし、

フォトンが更にフォトンらしい色を出せるようになったのも第6話のハピアラがあってこそですし、1期勢をうまく2期のお祭り状態に溶け込ませることで、無秩序状態の中にしっかり軸が通ったなと感じることもできます。

1期の積み重ねがあるからこそできた2期のお祭りとしても捉える事ができますし、『D4DJ』というコンテンツの凄さを改めて感じますね。

 

そんな1期勢が無類の強さを振るう中でどうしても浮上してしまう問題があります。

それは、新ユニットの振るえなさ。

それこそ2期の前半に当たる1〜5話まではリリリリやマーメイド、ロンドと順番にスポットが当たる構成で自己紹介も兼ねたエピソードが展開されていましたが、6話のハピアラ革命と同時にそれ以降の話で存在感が薄くなってしまったように感じ残念に思えてしまいます。

実際、6〜12話までハピアラ、フォトン、ピキピキがエピソードの主軸を担っていましたし、この状況なら素直に1期の続きとして、『D4DJ Second Mix』をやっても良かったのでは?と思えてしまいます。

ただ、『D4DJ』というコンテンツそのものを盛り上げるための『All Mix』でしょうし、素直に2期が出来なかったという状況もありそうなのでそこは難しいところですが。

しかし、せっかくゲームから飛び出してきた新ユニットが3組もいるわけですから、1期勢並みの活躍をさせるために2期は割り切って新ユニット3組の立ち上げの物語をやっても良かったのではないかと考えますね。

1.2期でメインの6組を掘り下げる事で3期でお祭りを開催した方がゲーム勢からもアニメ勢からもとてつもなく人気が出るでしょうし、そこだけはいただけなかったかなと思います。

 

1期が常に楽しいと面白いを追い求めストーリー面でもわちゃわちゃ面でもとんでもない存在感を出していただけに、その続きが見れなかったのは少々痛かったですが、

常にダンスフロアにいるような楽しさを感じられる2期のお祭りも『D4DJ』らしくて好きでした。

招き猫作戦という大きなテーマがある中で新ユニットの自己紹介も兼ねなければならない状況もあり描かなければならない事が多くありましたが、

新ユニット3組とも特有の色をしっかり出せていて魅力が掴めましたし、1期で掘り下げられていた3組に至ってはプラスアルファで描ける事をしっかり描いてきていたので満足度は高いです。

ゲームをやっていなくともこのお祭りの楽しさを感じられる作り、やはり『D4DJ』は凄いなという一言に全てを詰め込めるほど素晴らしい出来なので是非!『D4DJ All Mix』を見てハッピーになっちゃいましょう!!!!!

 

う〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!

ハッピーアラウンド!!!!!!!!!

 

↓1期アラウンドはこちらです↓

『D4DJ First Mix』

『スパイ教室』

オススメ度 極上だ

 

OP: A

ED: B

作画: B

わちゃわちゃ: S

 

<<あらすじ>>

 

スパイ養成学校の落ちこぼれ生徒《花園》のリリィは、新設チーム「灯」に抜擢される。 少女たちのボスは「世界最強のスパイ」を自称する風変わりな青年・クラウスだった。

引用元:STORY -TVアニメ「スパイ教室」公式サイト-

©竹町・トマリ/KADOKAWA/「スパイ教室」製作委員会

 

どうも!コードネーム<<萌豚>>

萌え散らかす時間です...

れおぱるレビューです!!!

 

スパイ養成学校の落ちこぼれ達が集められたチーム「灯」。

世界最強のスパイ・クラウスから命じられたのは成功の可能性が限りなく低い不可能任務の達成と、不可能任務に向けて落ちこぼれ達をエリートに変える為の授業だった...という物語。

 

導入ですごく勿体無い事をしたなと感じられるような作品でしたね。

導入では、不可能任務を達成する為に落ちこぼれ達が力をつける授業が行われますが、その内容は「クラウスを倒す事」。

どんな手を使ってでもクラウスを倒す為に奮闘していく彼女らの姿を見つつ、キャラ紹介のエピソードを兼ねた話を終盤まで展開してくるのかなとなんとなく予想していましたが、いざ始まってみると3話まで爆速で話を進め、終いにはキャラを全く掘り下げてないのに不可能任務を達成してしまうという内容が描かれていました。

不可能任務自体クライマックスでやればきっと盛り上がるような内容だったので、そこにキャラの掘り下げもろくにしていないような状況で突き進んでしまった事が視聴者が離れる原因になっていたかなと感じてしまい非常に残念でしたね。

4話以降に展開するエピソードをを加味しても残念としか言えません。

何故なら、4話以降は非常にオタク好みなニーズにマッチした物語を永遠と続けられる強さがあったから。

 

爆速の導入とは打って変わり、不可能任務前に本来紡いでいたはずのエピソードがキャラ紹介と掘り下げを兼ねて形で行われる4話以降。

ここは素晴らしいとしか言いようがありません。

本来導入や物語中盤くらいまでに見たかったキャラの掘り下げがものすごくオタク好みな形で描かれており、キャラに対する愛着や感情移入がものすごくなるような良い描き方がなされていて、それまで切る対象の一歩手前だった作品なのにも関わらず溢れんばかりの愛で連れ戻されたような感覚に陥り、最終的には大好きな作品という印象にまで持ってきた強さは極上でしたね...

ただ単にキャラの過去を垣間見てスパイになった理由などを描く掘り下げではなく、落ちこぼれになった理由もしっかり描き、各々が持っている欠点ですらクラウスのアシストによって長所に変えてしまう生かし方も上手いなと感心出来ましたし、

掘り下げ方の良さがキャラの動かし方の良さに昇華し、キャラが突き動かす物語へと繋がっていく様はまさにオタク好みと言えるでしょう。

本当に素晴らしいものを見させてもらいました。

 

また、そのキャラの掘り下げが上手い事によって不可能任務という大義名分がなくなったクライマックスを埋める形でグレーテの愛の物語を据え置いてきた事も非常に素晴らしく、

キャラが突き動かす物語に発展した事によりクライマックス特有のハラハラなどを感じられないのに無性に面白さや愛を感じてしまうようなレベルにまで達していた強さをひしひしと感じました。

4話以降の描き方というものが我々オタクの好きをど真ん中で貫いてくるほど素晴らしいので、導入で視聴者を突き放してしまった事による損害は本当にもったいなく思えますし、残念でした。

 

キャラの描き方や動かし方が非常に長けているからこそ浮上する問題もあるのもまた事実。

リリィやエルナ、ジビエやサラ、クライマックスを飾るグレーテをフューチャーしていくエピソードはもれなくとんでもなく良かったので、残るモニカ、ティア、アネットのメインエピソードがなかった事に不満が募ります。

特に、アネットちゃんやアネットちゃんとかアネットちゃんは私が常にメインエピソードを懇願していたキャラなだけに、結局掘り下げられなかった事によって消化不良感にも繋がりましたし、本当に許せませんでしたね。

キャラの多さとキャラの描き方が非常にマッチした作品だったので、全キャラ掘り下げられる?2クール構成にしていただければより一層オタク達に愛される作品になっていたのではないかと思います。

2クールにすることによって爆速すぎて視聴者を突き放してしまった導入も多少は変わってくるでしょうし。

本当にもったいない事をした作品だなと思いました。

『英雄王、武を極めるため転生す 〜そして、世界最強の見習い騎士♀〜』

オススメ度 B-

 

OP: B

ED: B

作画: C

わちゃわちゃ: B

 

あらすじ

 

一代で大国を築き、英雄王と称えられた老王イングリス。彼はその最期に「生まれ変わって、生涯を己の武のためだけに捧げる生き方をしてみたい」と女神アリスティアに願い、遥か未来の世界に転生を果たす。ただし、その性別は何故か女性になっていた!!気を取り直して赤ん坊の身で鍛錬を始めるが、そこに前世にはいなかった「魔石獣」と呼ばれる怪物が現れる。イングリスは襲い来る魔石獣を前に、規格外の力を存分に発揮する――!!

引用元:TVアニメ『英雄王、武を極めるため転生す 〜そして、世界最強の見習い騎士♀〜』

©ハヤケン・ホビージャパン/『英雄王、武を極めるため転生す』製作委員会

 

どうも!鬼頭明里さんの声を堪能する為だったらどこへでも駆けつけます!

れおぱるレビューです!!!

 

自らの武を持って大国の王として君臨し、英雄王として崇められていたイングリスは、老衰後女神から転生を持ちかけられ権力や地位などを捨てただ武を極めたいと願い目が覚めると女の子のイングリスとして転生していた...というお話。

 

魔族や魔物をどうのこうのする物語に最近飽き飽きしている私なので、何かが違う異世界を舞台にしたアニメを求めてたどり着いたのが本作。

魔族や魔物と対立する物語などではなく、本作にしかないハイランドという文明が進んでいる国に支配される地上世界を舞台にした物語だったので、設定レベルから他にはないを感じていた為大いに期待して見始めた作品でしたが、結論から言うとつまらないが先行してしまう残念な展開になってしまったなと思いました。

 

転生後、名誉や地位や権力に目も暮れず、ただ己の武を極める為にひたすら強くなっていくクリスは転生前にはなかったハイランドの存在を知り、いつかハイランドに住む強者と一戦交える事を夢見るようになるんですが、

結論としてハイランドに辿り着かないまま物語が幕を閉じてしまったのは消化不良感しかありません。

せっかく本作にしかない設定なのにも関わらずそれをや全然活かそうとしない展開は残念に思えます。

クリスの戦闘民族っぷりを生かしていろんなしがらみや過程をすっ飛ばしてハイランドに道場破りに行くようなノリで大暴れして欲しかった求めていたものが描かれないこれじゃない感は凄かったです。

また、ハイランドという唯一無二の設定がありながら、物語が進むにつれ魔石獣という言わば魔物と戦う事が物語のメインになってしまっていたこともつまらないと感じる要因になっていたと思います。

クリスの幼少期では対人戦をしっかり描き戦いの中で楽しさと駆け引きを見出す面白いバトルを展開していただけに、それを感じられなくなってしまった対魔石獣戦はやらなくて良かったのではと感じてしまいます。

物語上でも騎士アカデミーに入学していたので、命を取り合うような戦いは出来ずともアカデミーに属する強者たちとクリスが笑顔で一戦交え合うようなストーリーの方がまだ面白かったかなと思えてしまいますしね。

魔族や魔物が絡むストーリーが見たくない想いで見始めた作品なだけあって結局そっち方面の話で落ち着いてしまったのは本当に残念でした。

 

ただ、悪いところばかりではないのも事実。

本作ならではのハイランドという設定レベルから面白さを感じ取れる面と同様に面白さを感じたのは、なんといってもクリスの描き方でしょう。

地位や名誉や権力は前世で持て余すほど手に入れてしまっているので、今世では武を極める事と幼馴染で親友のラフィニアを守ることに達していたという描き方が突き抜けていたのはシンプルに面白かったです。

作中で無類の強さを誇るクリスなのに、世界平和やメインテーマのハイランドに微塵も興味がなく、ただ戦えるならそれでいいみたいなスタンスは惚れ惚れします。

そして、戦えば戦うほど、敵が強敵であれば強敵であるほど笑顔で戦ってしまうクリスもここにしかない魅力がしっかり描かれていて戦闘シーンに美しさを見出せるようなとてつもない事を成し遂げていた印象もありました。

また、強すぎるが故に物語のバランスブレイカーとして君臨してしまう危険がある為、ラフィニアにだけは忠実というブレーキを用意する事で物語の進捗を調整できるという描き方も面白いなと感じさせられましたね。

最強だけど面倒な事に巻き込まれたくないとか、そもそも最強な事を理解していないみたいな腑抜けた描き方をせず、己の強さをしっかり理解させていて、それでも物語が崩れ落ちてしまわないように調整ができる力の与え方は観ていて上手いなとひしひしと感じました。

 

魔族や魔物がどうのこうのやる物語はもう描かれ尽くされているので新しいアニメがそれを紡ごうとも最初から飽きが先行してしまう状況が成立してしまっている現状、何かが違うをやらなければつまらないに属してしまう厳しい環境が続く中で、この物語にしかないがちゃんと輝いていたのにも関わらず結局魔石獣がどうのこうのに落ち着いてしまったのは非常に残念でしたが、

大義名分を持たずに戦闘とご飯の時だけ生き生きする一歩身を引いた主人公の描き方は別角度から見る物語を成立させていて、設定レベルから面白いを感じる作品として駆け抜けてくれた印象があります。

原作ではおそらくハイランド絡みの話をドンパチやるんでしょうが、1クールのアニメには到底収まりきれない内容なので、1クールアニメとしてはつまらないというイメージがどうしても先行してしまいます。

広げた風呂敷やまだまだ掘り下げられるポテンシャルを持っている騎士アカデミーなど面白くなる要素が未だ眠ったままで幕を閉じてしまうので、長期的に楽しむべき作品だと感じました。

『トモちゃんは女の子!』

オススメ度 A+

 

OP: A

ED: A

作画: A

わちゃわちゃ: A

 

あらすじ

 

春、桜の舞い散る通学路。相沢智(トモ)は高校入学と同時に、想いを寄せる幼なじみの久保田淳一郎に愛の告白をする。しかし、トモのことを「親友」としか見ていない淳一郎には、その想いは全く伝わらない。
一世一代の告白が失敗に終わり、気を落とすトモはもう一人の幼なじみ・群堂みすずにアドバイスを求める。すると、みすずの口から思いも寄らないアドバイスが飛び出すのだった――。

引用元:STORY | 「トモちゃんは女の子!」 TVアニメ公式サイト

©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会

 

どうも!そこに大恋愛の物語がある限り名作だ!と叫びまわるのが趣味です!

れおぱるレビューです!!!

 

男っぽい性格で女の子として見られないことが悩みな少女・相沢智は、高校入学と同時に親友である・みすずに幼馴染の男友達・淳一郎が好きであると打ち明ける。

淳一郎は智の事を男友達の延長として見ている為、トモちゃんを女の子として見せる為の葛藤の日々が始まる...

 

名作でしたね...

正直舐めてました。ここまで恋愛面で面白さを紡ぎ倒してくるとは思ってもなかったですね...

本当アニメは最後まで見なければわからないなと理解させられるような作品でした...

 

素晴らしい大恋愛を紡いだ本作ですが、前半と後半でガラッと物語の印象が変わるのが深く印象に残ります。

物語の前半にあたる部分では、トモちゃんをなんとか世間一般で良しとされる女の子へ改造していこうとあの手この手で女の子らしさを叩き込まれ、やったこともない恋愛の駆け引きを淳一郎を振り向かせる為に行いますが、悉くトモちゃんが撃沈・自爆する事により面白いギャグとして処理されていた印象があり、この物語はラブコメを匂わせつつも女の子として見られたいギャグを主体とした作品なのかなと思うレベルでテンポも良かったですし、描かれるギャグも面白かったので、

〇〇さんをフューチャーする作品にありがちな現状維持で物語を締めるのかなと大体予想していたんですが、それが大幅に覆される後半にこの物語の全てが詰まっていました。

後半パートでは、世間一般で良しとされる女の子になりたくてもなれなかったトモちゃんやそれを後押ししてきたみすずちゃん、キャロルちゃん、はたまたトモちゃんに対する気持ちを明確にしてこなかった淳一郎ももがき苦しむ様が描かれ続け、

全員で作り上げる青春の物語と大恋愛が完成していたなという印象があります。

トモちゃんも淳一郎もお互いに好きであることはわかっているのに、中々ゴールに辿り着けないのは世間一般で良しとされるカップル像になりたいわけじゃないからという答えを導き出し、自分達らしさを貫きそういうものだと受け止め合う事で大恋愛に発展していく様は見事としか言いようがありません。

また、そのゴールを見出していく過程で紡がれるキャロルちゃんの恋模様やみすずちゃんの立ち回り方なども素晴らしかったですし、淳一郎のバックボーンを後半で掘り下げる事によりトモちゃんに対する気持ちを徐々に明確にしていくなど、決して誰1人として欠けてはならない全員で作り上げる青春と大恋愛が丁寧に描かれてたのは素晴らしい以外の言葉がありませんでした。

それに加え、みすずちゃんがトモちゃんと淳一郎の関係性が縮まらない原因を作ってしまったと後悔するフェーズでは、一見大恋愛に繋がらなそうだった前半のコメディパートの見え方が変わってくるという描かれ方がされていたのもものすごく、

トモちゃんに世間一般で言われる女の子の姿を推奨してきたからこそトモちゃんに間違った道を歩ませてしまったと解釈できるようになるので、大恋愛に繋がらなそうだった前半パートでさえもなくてはならなかった存在へと昇華され続ける描き方はシンプルに物語の紡ぎ方が上手いなと感心する事しかできませんでした。

世間一般で良しとされる女の子像や男の子像に囚われる事で自分達が望む関係性に近づけずそこに楽しさも見出せないのであれば、その大恋愛観は間違っているとはっきりと描き、

恋愛には無限のパターンがあっていい。自分達らしさを受け止め合え、望むような楽しい関係性が築けた時こそそれが大恋愛と呼べるのだからとしっかり描ききる姿勢は名作と言わずしてなんと言うのか。

本当に素晴らしいものを見たと心の底から思いましたね。

 

そんな己を貫くことで大恋愛を成立させた作品に言うには野暮なことかもしれませんが、

前半と後半の印象がガラッと変わることでどうしても目立ってしまう問題もありました。

それは強すぎるコメディパート。

前半で描かれるコメディパートはテンポが非常に良くヒット率も異常に高いので、本作を見始めた時に初めに見出す楽しみポイントの一つになるんですが、後半からどちらかと言うと真面目パートに突入してしまうので出来るはずのコメディの面白さが損なわれてしまっているなという印象が常に付き纏ってしまっていたのは少々痛かったかなと感じます。

前半のコメディパートに、わからない事だらけの初恋だからこそ間違ってしまったという意味を見出す後半パートを付け足す事によって物語全体の調和を計っていましたが、やはり前半パートの勢いが失われてしまった悲しみというのはどうしても感じてしまうので、コメディパートと大恋愛の緩急のバランスをもう少し調整して最後まで全方位の勢いが失われないラブコメにしてくれたらもっと嬉しかったかなと思いました。

ただ、先ほども言ったように私の言う世間一般論に囚われない事で大恋愛を成立させた作品なのでこれが正解なのは変わりないので大した問題じゃないんですけどね。

 

わからない事だらけの初恋だからこそ間違える事は多々ある。

世間一般で言われる恋愛の形をなぞるようにして性に合わない恋愛の駆け引きを行ってしまえばゴールしても望んだ関係性にはなれない。

始めは世間一般で良しとされるカップルを目指すも中々ゴールに辿り着けず、これじゃダメだとみんなで悩みもがき、導き出した自分達らしさを貫いた恋愛の形だからこそ誰にも負けない大恋愛が成立する。

決して誰1人として欠けてはいけない素晴らしい青春の物語と素晴らしいラブコメを見ました。

誰かが決めた価値観なんかに囚われず『トモちゃんは女の子!』だからこそ描ける大恋愛を終始徹底して描く姿勢には脱帽する以外にないですね。

ボーイッシュな女の子は好みじゃないからさほどハマらないだろうと決めつけていた1月の私をぶん殴ってやりたいくらいにハマり散らかした作品になりました。

 

メインに据えられる女の子が好みじゃないからとか、そういうしょうもない理由をつけてラブコメを見ないのはやはりいけませんね。

一度見始めたアニメを途中で切ってしまうのも本当にいけません。

1クールアニメの本質と自分自身がまだ気付いていない女の子の好みを訴え続けられるような作品で、目が覚まされました。

自分の知らないを知る時こそ興奮するものはありませんからね。

先行する価値観で物語を判断せずにいろんなアニメに触れる事で本作のような名作に出会えるんだと考えると益々アニメにハマってしまいます。

本当に素晴らしい作品でした。