『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』
オススメ度 SS
あ!
東京・お台場にある自由な校風と専攻の多様さで人気の高校・私立虹ヶ咲学園に通う上原歩夢と高咲侑は、幼馴染の高校2年生。いつも一緒の2人は、その日も学校が終わるとお台場をブラブラ歩きまわり、ショッピングやカフェを楽しんでいた。昨日から続く――そして明日も続いていく、いつもと変わらない放課後。そんな中、突然歓声が響き渡る。駆け寄る歩夢と侑の視線の先に写ったのは、圧倒的なパフォーマンスを見せつける1人のスクールアイドルの姿で…。
引用元:ストーリー | TVアニメ | ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
どうも!とんでもない面白さのアニメが放送されてる期間にまた立ち会ってしまいましたね...
れおぱるレビューです!!!
いやぁ、とんでもないですよ。
とんでもない面白さでしたね。
久しぶり目をかっぴらいて面白い!と叫びたくなるようなアニメに出会ってしまいましたよ皆さん...
みなさんご存知、『ラブライブ!』シリーズの最新作なんですけれども、同シリーズで記憶に新しいのが、『ラブライブ!サンシャイン!!』ですよね。
ちょっとこれ、大事なことなのでサンシャインの内容について最初に触れますね。
『ラブライブ!サンシャイン!!』といえば、無印ラブライブ!で積み上げてきたものを壊さないようにストーリーを展開し、無印時代から獲得してきたファンを逃さないどころか、2期ではサンシャインでしか描けないサンシャイン色を見事に描き上げ、サンシャインから『ラブライブ!』シリーズに触れさせる新規のファンを獲得し、大成功に収めましたよね。
この強調してる、サンシャイン色。
これは見事なものでしたよね。
無印で成功した廃校阻止がサンシャインではできなかったため、無くなってしまうなら、一生消えないラブライブの旗に学校名を刻みに行こう!というアチアチ展開は今思い返しただけでも鳥肌が立つレベルでアツくて、個人的にも大好きでした。
そんな感じで、無印で築き上げた基礎の上にそのシリーズでしか出せない色をつけていくのが、ラブライブシリーズの醍醐味だと、少なくとも私は思っていたわけですが、本シリーズ、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』は違いましたねえ。
これはね、とんでもないことなんですよ。
シリーズものというのは、初代で築き上げた基礎があってこそ、新シリーズでちょっとした変化を出し盛り上がりを見せるわけなんですがね、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会は、そんなものなんぼなもんじゃい!と基礎の隣に新たな基礎を作り上げてしまうというとんでもないことを成し遂げてしまうんですよ。
まずね、無印とサンシャインとは違う点から話しましょうか。
①ソロアイドル
無印とサンシャインは、スクールアイドル部が一つのチームを結成して、ラブライブ!優勝を目指していくという流れだったんですが、本シリーズはソロアイドルなんです。
アイドルアニメでソロアイドルを扱うということ自体、あまり見ない形でただでさえ珍しいのに、ラブライブ!が築き上げてきたチーム制を取っ払って一人一人がソロアイドルとして高みを目指していくんですよね。
しかもこのソロアイドル制度、本シリーズの面白さをめちゃくちゃ加速させるわけなんですよ。
同好会が1人とか2人とか少人数で構成されるわけではなく、合計で10人というシリーズ最多の人数で構成されるわけなんですが、主人公の歩夢と侑が同好会入りする前に、方向性で揉めて一度解散してることがソロアイドルを目指していくキーポイントになるわけなんですねぇ。
揉めた理由が方向性の違い、即ちやりたい事や目指すべき姿が違うのなら、一人一人が夢を目指せる形にすればいい!という理由でソロアイドル制度が爆誕するわけなんですよ。
これは衝撃でしたね。
普通のアイドルアニメなら、それぞれの目指すべき姿が違うのなら、みんなでその問題に向き合い、みんなが納得する形でチームとして方向性を決めるというのが鉄板なわけですが、本シリーズは個人の好きを伸ばすんだ!!好きは曲げてはいけない!!!と、ソロアイドルを成立させてしまうんですよ?衝撃じゃないですか??
そんな、シリーズの基礎を無視し、他のアイドルアニメにも描けない面白みを追求する本シリーズ。
この時点でもう面白いんですが、2点目いきます。
②マネージャーの存在
マネージャーが事務的な役割ではなく、主人公側として存在するアイドルアニメといえば、記憶に新しいところで『音楽少女』になるわけですが、ラブライブシリーズでは、マネージャーなんて小洒落た存在今までいませんでしたよね。
しかしですね、本作にはその存在がいて、マネージャーが面白さに厚みを与えていくんですよね!!
そのマネージャーとは、歩夢ちゃんと一緒に入部した侑ちゃん。
彼女がね、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会を綺麗な虹にしていくわけですよ。
先程触れた『音楽少女』で例を挙げるとするなら、アイドル達とは別の立ち位置から常にグループ全体を見ており、第三者視点で問題を解決に導く手助けをする。みたいな感じで、非常な重要な役割になるわけなんですが、本シリーズの侑ちゃんもその役割を全うするんですよ。
それぞれがソロアイドルを目指す中で、様々な問題にぶち当たっていき、それをどう乗り越えるかが見どころになるわけなんですけど、その問題を乗り越えるためにいつも背中を押してくれる存在、夢に向かうために背中を押してくれる存在が侑ちゃんなんですねぇ。
いやぁ、エモすぎました。
一歩引いた冷静な立ち位置から的確なアドバイスや助言をするだけでなく、自分もスクールアイドルと同じ立ち位置に立ってみて、対等な立場から意見してみたり、一人のファンとして、ステージの上に立つアイドルに意見を出してみたりと、1人で3人分の意見を綺麗に使い分けていく侑ちゃんは半端なくエモすぎましたし、ストーリーの面白みに拍車をかけていましたね。
この、侑ちゃんという存在だけでも虹ヶ咲がラブライブシリーズの中で突出している存在だということが明らかになってしまうほど、素晴らしい存在だったと思います。
③ストーリーの構成の違い
①で語ったチームとしてのアイドルとソロアイドル。
前者のチームとして一つにまとまっていくのなら、無印やサンシャインで行ったストーリー構成、チームとして一つに纏まり上がる1期と、個人を深く掘り下げ、チームに深みを増していく2期。
という構成でたが、後者のソロアイドルは、チームとしての纏まりを描く必要がないので、最初から前者の2期に相当する個人の掘り下げ、磨き上げと同好会の深みを描くことができたのが非常に大きかったですね。
感覚で言うと、今までのシリーズの1.2期が1期に纏まってドカーンッ!と押し寄せてきた感覚。
ストーリーの厚みが格段に違いました。
アイドル物の鉄則として、個人回はストーリーに深みを加える要素として欠かせない存在になるんですが、本作は、ソロアイドルが確定してるので、それを1話から全力で描けるというアドバンテージが大いに働いてましたね。
これを最初から出来るからこそ、他のアイドルアニメや、今までのラブライブシリーズでは感じることができなかった面白さを存分に堪能できたんだと思います。
ついついラブライブ愛が爆発してしまい長文になってしまったので、まとめに入りたいと思います。
アイドルに正解は無い
この言葉がこんなにも突き刺さるアイドルアニメは他にあったでしょうか?と問いたくなってしまうほど、それぞれの大好きを尊重し、大好きを磨き上げ、夢を目指して突っ走っていく本作。
今までにどのアニメにも、ラブライブシリーズにもなかった新たなものに沢山挑戦しつつ、今までのラブライブで築き上げた良いところは丸ごと吸収してストーリーにぶち込むという、チート級の面白さを兼ね備えているので本当に面白いです。
しかも、ソロアイドルを目指していく過程で、様々な問題にぶち当たる中で、1人で3人分の意見を出すことができる侑ちゃんの存在であったり、仲間でありライバルである同好会のみんなが、一丸となり問題を乗り越えるための後押しをしてくれるという神展開は見逃せませんよ。
1人だけど1人じゃない。みんないるから。
アイドルアニメの新境地にたどり着いた、本作を見ないなんてありえません。
意見がバラバラで、大好きを貫き通していく中でも、みんなが目指す場所は同じなので、同好会として一つにまとまっていく姿も圧巻です。
是非ね、今までのアイドルアニメには出せなかったストーリーの厚みを体験してほしいですね。
間違いなく面白いです。
今までのラブライブシリーズの中で一番面白いです。断言します。
最後になりましたが、私の推しは、
中須かすみちゃんなので、かすみんパワーを存分に味わうのを忘れないでくださいね。