れおぱるレビュー

『ラブライブ!スーパースター!!』

オススメ度 SS

 

あらすじったらあらすじよ!

 

東京の表参道・原宿・青山、3つの街の狭間に設立された新設校、「結ヶ丘女子高等学校」の音楽科を受験した、澁谷かのん。だが歌唱の実技試験で失敗。同学校の普通科に入学した。そんなかのんの目の前に突然、上海から来た少女、唐可可が現れる。かのんと同じく結ヶ丘の普通科に入学した彼女は、かのんと一緒にスクールアイドルを始めたいという。断るかのんだが、可可の情熱を前に部員集めを手伝うことになった。

引用元:ストーリー | 「ラブライブ!スーパースター!!」公式サイト

©プロジェクトラブライブ!スーパースター!!

©2021 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!

 

 

うぃっすうぃっすうぃっすー!!!

どうも、みなさん、ギャラクシー🤟🤟

れおぱるレビューです!!!

 

ラブライブシリーズがまたとんでもないものを生み出していきました。

ラブライブシリーズといえば、20秋に今まで積み上げてきたものをぶっ壊し、新たな可能性の扉を開き我々に衝撃を与えた『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』が記憶に新しいですが、今作もその衝撃に負けないくらい、いや、個人的には勝っているとも思えるほどの完成度の高さにもう驚かされました。

 

舞台は音楽に長けた音楽科を有する結ヶ丘女子高等学校。

その音楽科を受験するも、昔からのトラウマで人前で歌うことができず普通科に入学することとなった主人公・渋谷かのんが、上海からきたスクールアイドルファン・唐可可と共にスクールアイドルを立ち上げるというお話。

まずこの導入で目に止まるのが人数の少なさ

歴代シリーズを見ても、9人のスクールアイドルで物語を動かしていくというものがラブライブの伝統ですが、前シリーズの『虹ヶ咲』で新たな道を切り開いたように、ラブライブの更なる可能性を求めて5人というラブライブシリーズにしては異例の少なさで物語が幕を開けたんですが、結果的にこの5人という判断、大正解だった!というよりも、ラブライブの本来の適正人数がここに来て判明したようなスッキリ感さえも感じました。

というのも、歴代では9人分の個性の割り振りやスポットの当て方をし、1期を全メンバーの加入話に費やすような忙しなささえをも感じていたわけですが、本作では、惜しみなく1人あたり平均2話を使っての加入話であったり、同時に個々の掘り下げも行えるので、全員揃うだけでも他シリーズと比べ倍の時間を費やすことができていたので、深みがものすごかったですね。

そして、今までは9人分に割り当てられていた個性も、5人になることで1人あたり2.3人分の濃い個性へと割り振ることができていたので、キャラ同士の掛け合いやキャラの動かし方一つ一つに深みが出て、スーパースターらしさが出ていたと感じます。

この点を踏まえ、ラブライブって、無印が9人だったから虹に至るまで9人でやるのが自然だったけど、もしかして適正人数って5人じゃない?と今までのシリーズを疑いたくなるような答えを提示してくれていたので、ここのキャラの描き方深みの出し方だけでも満足感が桁違いでした。

 

そして、人数という面で、無印から続く9人という縛りをぶっ壊していたので、てっきりストーリーも『虹ヶ咲』に続くような新たな道を切り開いていくのかと思っていたわけですが、ストーリー的には『虹ヶ咲』が作った新たな道を通るどころか、『無印』や『サンシャイン』が作り上げてきた伝統的なラブライブのストーリーを展開していたことにも驚かされましたね。

廃部廃校問題へと話は展開され、それを阻止するためにアイドル活動に本気で向き合っていく姿はまさに初代リスペクトであり、ストーリー全体でのリスペクトに収まらず、屋上での練習や応援してくれるクラスメイトの存在など、初代から見てきたラブライブファンの心を掴むような展開にもう涙が出そうになりました。

更に、この初代リスペクトだけでは終わらないのもスーパースターらしさ。

先ほどあげたような一人一人に対するスポットの当て方で初代やサンシャインには出せなかった深みを1期で作り上げるのみならず、1番スーパースターらしさを出せていたのは、主人公・澁谷かのんの存在だと私は思います。

正直、歴代主人公の中でも1番魅力があると思いますよ。

今まで、ラブライブの主人公を1番に推すということはなかったんですが、今作では真っ先に推したのが澁谷かのんでした。

歴代シリーズの主人公というと、ラブライブ一筋で、自分の夢に向かってみんなを巻き込んでいくような巻き込み型の主人公像というものが伝統だったわけですが、本作の澁谷かのんはそこから違いましたね。

人前で歌えないなど、精神が安定しておらず、自ら率先してスクールアイドル部を立ち上げたわけでもないですし、どちらかというと引っ込み思案でやさぐれていて、巻き込まれ型の今までにないぐいぐい話を進めていかない主人公像で描かれていたんですが、自分の夢に向かって真っ直ぐに突き進んでいかない分、自分が誰かのためにできることを全力で。を徹していく性格なので、出るべきところはちゃんと出てくれるという、一際今までにないカリスマ性というものが輝いており、みんなを引っ張っていくことはしないが、澁谷かのんが歩いた後に自然とみんながついてくるというカリスマ性溢れた主人公像はもう素晴らしかったですね。

この澁谷かのん1人の存在だけでも、本作にしか出せないスーパースターらしさというものを存分に出せていたと感じます。

 

そして、このカリスマ性に満ち溢れた澁谷かのんが完成する物語として1〜12話まで描き切っていたのも今までにない1期だなとほんと驚かされます。

虹ヶ咲を除く歴代シリーズでいうと、1期はチームが完成する物語として描かれており、本作でもLiella!が完成するストーリーとして描かれてはいるんですけれども、それと並行して他にない澁谷かのんのカリスマ性を際立たせるため、あえて精神が不安定な主人公像を1話で描き、やがてみんなを引っ張っていくような主人公に育て上げていく、澁谷かのんが完成する物語として本作1期が描かれていたんです。

それを象徴するような話が、第3話、第11話、第12話でしたね。

第3話では、人前で歌えなかった澁谷かのんに可可ちゃんが手を差し出し、もう1人じゃないから怖くない。と前に進み出す話をやり、

第11話では、みんなとではなく、1人で歌えないとトラウマを克服できたとは言えないとして、幼馴染の千砂都ちゃん主導でトラウマに向き合う回をやり、澁谷かのんをより完成に近づけるような話をし、歴代シリーズでは出せなかったみんなを支えみんなに支えられるようなカリスマ性に溢れたリーダー像に近づけ、

第12話では、唯一不足していた自分の夢に向かう、勝ちに拘っていく貪欲な姿勢が最終回で芽生え、歴代主人公に引けを取らないようなみんなを引っ張っていくようなリーダー性を身につけていくという、澁谷かのんが完成していく物語。

私が描いて欲しいものそのものでしたね。

カリスマ性に満ち溢れているが、ラブライブ本戦で勝つためには歴代主人公のようなリーダーシップが必要になってきますし、引っ込み思案な澁谷かのんに、そのリーダシップが芽生えていくまでの過程を数話単位でなく、1期まるごと使い描き切ってくれたことにもう素晴らしいとしか言えません。

この主人公像の描き方、尺の使い方も歴代にはないスーパースターらしさで、所々初代リスペクトを感じさせるような描写はあるものの、サンシャインほど初代に染まるということをせず、全体を見てみると、スーパースターにしか出せないような物語の深み、動かし方というものができているので、もう文句の付け所がなく、大変素晴らしいなと褒めることしかできない内容でしたね。

 

至る所に初代リスペクトの描写があり、センター争いが勃発したときには、欲しいなら奪いに来てよ!とサンシャインさながらのアツさも感じさせ、個々のスポットの当て方、深みの出し方は虹ヶ咲を彷彿とさせるような完成度があり、歴代シリーズのいいところを全て取ってきて、結んで、繋げて、自分たちにしか出せない色に染め上げていった本作。

これぞ『ラブライブ!シリーズ』が出した答えだ!と言わんばかりの完成度の高さ、満足感。

正直、本作を見る前は全てをぶっ壊し新たな道を切り開いた虹ヶ咲に勝てるシリーズは出てこないだろうとも思っていましたが、本作は虹ヶ咲をも超えてきたと個人的には感じています。

恐らく2期では、完成したLiella!で、完成した澁谷かのんで、ライバルに当たるサニパとの対決が描かれるアツいストーリーになってくると思うので、今から震えが止まりませんね。

歴代シリーズでは、2期は個々の深みをより引き出すようなストーリーを展開してきましたが、本作は1期でそれが充分に描けているので、2期で描ける幅というものも歴代と比べ広くなってきます。

ということは、歴代最強クラスの2期が待ち受けているということですよ皆さん!

ラブライブファンの方も、そうでない方も、「ラブライブ!スーパースター!!』の第2期を待ち望んで生きていくしかないったらないですね!

ラブライブに触れたことがない方、ラブライブシリーズというものは、どのシリーズから入っても楽しめるような物語が展開されているので、本作から入っても何も問題ないですよ。

むしろショウビジネスの世界ではそれが当たり前ですしね。

何が言いたいかというと、

ラブライブ!スーパースター!!』を今すぐ見ろったら見ろってことよ!!!!!

 

🤟ギャラクシー🤟

 

無印のレビューがないのは許してください...

 

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『ラブライブ!サンシャイン!!』

 

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『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』