れおぱるレビュー

『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期』

オススメ度 SS

 

OP: S

ED: SS

作画: S

わちゃわちゃ: S

 

響け!あらすじ——。

 

無事スクールアイドルフェスティバルをやり遂げた同好会のメンバーたちは、みんなの期待に背を押され、早速第2回のフェスティバルを企画していた。きたる虹ヶ咲学園のオープンキャンパスで告知PVを公開しようと同好会が盛り上がるなか、音楽科へ転科したばかりの侑は、編入者向けの補習に悪戦苦闘。音楽科と同好会の二足のわらじで忙しい日々を過ごしていた。一方その頃、オープンキャンパス実行委員の三船栞子のもとに一通のメッセージが届く。そしてオープンキャンパス当日、鐘嵐珠(ショウ・ランジュ)とミア・テイラーが留学生として、虹ヶ咲学園へやって来た。

引用元:ストーリー | TVアニメ | ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

 

どうも!ラブライブシリーズ大好きマン!

れおぱるレビューです!!!

 

20年秋に放送された、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の第2期。

1期で描かれた革新的な個を輝かせる新しいラブライブの形が2期でも徹底されていた、素晴らしいアニメでしたね!

 

『虹ヶ咲』といえば、大好きを表現するために集まったバラバラの同好会メンバーが、大好きを譲る事ができず、ソロでその想いを伝えるために大好きを磨き続け、結果として個がより一層輝くスタイルを貫き通し、それによって生まれるトキメキが物語を突き動かしてゆく、ラブライブシリーズとは思えない、チームとして一つの場所を目指すのではなく、時には仲間、時にはライバルとして自分の好きを表現し、夢に向かって一人一人が己の道で突き進んでいく物語。

1期の時点で、その革新的な面白さと新たな道を切り開いた勇気に賞賛を惜しまなかったわけですが、2期でもその面白さは相変わらずというか、面白さがグレードアップされて映し出されていた印象がありました。

 

まず、序盤から中盤にかけてのユニットエピソード。

自分のやりたいことを貫き通し、自分自身を磨き続けてきたからこそ最高のソロアイドルとして一人一人が高いレベルにいた土台があったため、ユニットとしてのまとまりはうまくいかない様が映し出されていましたが、他者を見つめて、他者から見つめられることで、新たな自分の一面を引き出す事ができ、より一層自分を輝かせる方ができるソロアイドルとしての輝きと、他者を認め他者から認められることで生まれる信頼関係が両立されており、ソロとしてもユニットとしても成長するエピソードの数々は非常に面白かったですね。

更に、1期でも描いてきた、自分のやりたいこととファンに伝えたいことを両立させる、ファンと共に作り上げるステージが2期のユニットエピソードでも一貫して描かれていた面白さは、物語の一貫性を感じる事ができ、これまた非常に素晴らしかったなとしか言えないレベル。

1.2期通しての物語の良さを再確認でき、1期で磨いてきた個性がより一層輝くような素晴らしいエピソードの数々でした。

 

そして2期の本番と言っても過言ではないのが中盤から終盤にかけての文化祭〜新メンバー3人のエピソード。

夢を持つ事、夢を叶えるために一歩踏み出す事、一歩踏み出せない人の背中を押してあげる事の大切さというラブライブシリーズで描かれる本質的な部分をしっかり受け継ぎつつ、そのエピソードの紡ぎ方、やり方は徹底的に虹ヶ咲らしく。が徹底されていたエピソードの数々で、毎回あまりの面白さに興奮していた記憶しかありません。

ファンと共にステージを作り上げてきた同好会のメンバーに対し、アイドルはファンが求めるものを求められる分だけパフォーマンスで提供するだけというストイックな考え方を持つランジュちゃんや、ミアちゃんのストイックさに四苦八苦しますが、スクールアイドル同好会は自分のやりたいを徹底的に磨ける場所という舞台が整っている場所である為、考え方が例え違くとも、夢に向かって進む仲間として、ライバルとしてリスペクトし、受け入れるエピソードは虹ヶ咲らしさが貫かれていて最高に面白かったですね。

それに加え、印象的だったのが栞子ちゃんの話。

自分で自分の可能性を決めつけて夢に向かっての一歩が踏み出せなかった栞子ちゃんの背中を押してあげるエピソードは、ラブライブシリーズの十八番ではありますが、その夢に踏み出す事で例え失敗したとしても、そこに残るのは後悔ではなく達成感だからという声をかけてあげられるのは虹ヶ咲らしさそのものなんじゃないかと感じられました。

というのも、背中を押し出してあげて一緒に夢に向かって走る!というのが今までのラブライブシリーズだったことに対し、夢に向かって進む一歩を踏み出したのなら、後は自分のやりたいを磨き続けるだけというスタンスで押し出しているセリフでもありますので、この辺からでも虹ヶ咲らしさが徹底されているなと非常に感心しました。

 

そして、中盤からクライマックスにかけて、特筆すべきはやはり、高咲侑ちゃんという存在。

1期では、同好会のみんなを支えるファンとして、常に背中を押し出してあげていましたが、押し出してあげたみんなからもらうトキメキから夢が生まれ、その夢に向かって進みだしたのが1期のラストでしたね。

2期では、その夢に向かって一歩を踏み出した侑ちゃんのその後がしっかりと描かれており、クライマックスでは描いて欲しい描写がしっかり描かれておりました。

みんなからトキメキをもらい、夢に向かって進むことの素晴らしさを与えられたことにより、みんなにもっと近付きたい!私からもトキメキを発信して誰かに夢やトキメキを与えたい!という思いが強くなりだす文化祭を起点に、作曲という夢とトキメキの発信を両立させることにより、スクールアイドル同好会の一員として、1人のファンではなく13人の同好会として、トキメキを与えてくれた面々と共にステージに立つクライマックスはシビれましたね。

1期で印象深かったシーンとして、ステージに立つみんなを客席からファンとして眺める侑ちゃんが映し出されるシーンがあったわけですが、その対比として13人でステージに上がり、ステージから客席を眺める侑ちゃんが映し出される構図は涙が出ます。

みんなから受け取ったトキメキが派生して夢となり、今度はトキメキを発信する側として夢を与える。

『虹ヶ咲』が侑ちゃんを通して描きたかった、夢を持つことの大切さ、夢に向かって進むことの素晴らしさが感じられるシーンであり、物語全体を振り返った時に感じる物語の一貫性も感じられ、物語そのもののレベルの高さをひしひしと感じました。

1期〜ユニット〜文化祭〜新メンバー〜高咲侑までの繋がりが非常に美しいなと改めて感じられるシリーズ構成、素晴らしい以外言う事がありません。

 

ラブライブシリーズとしての新しい道を切り開いたと言うよりは、虹ヶ咲だからこそ描けた夢への道。

夢に向かって突き進むという目的は同じではあるが、その表現の仕方、大好きの映し出し方、が個々によって全く異なる点から見えてくる夢への道は決して一つじゃないというメッセージ性。

グループとして夢を追う他シリーズに対して、個々が夢を追える舞台が整っているからこそ、虹ヶ咲にしか通れない道が徹底して映し出されていました。

過去に囚われ夢を諦めかけているランジュちゃんやミアちゃんに対しても、夢へ進む道が一つではない事を知っているからこそ、手を差し伸べ背中を押し出してあげる新メンバーに合わせたエピソードも紡げる強さは個々を磨いてきた1期があったからこそ。

2期決定と同時に、新メンバーが増える事に驚きが隠せませんでしたが、新メンバーを含めた13人が揃ってこその同好会がしっかり描かれていたので、非常に満足できる2期でした。

ラブライブシリーズといえば、2期のゴールに卒業を据えるのが恒例ですが、本作ではそこをゴールに据えず、13人の同好会としてのファーストライブをゴールに据えていたのも虹ヶ咲らしさが徹底されていたなと感じます。

また、同好会をグループとして捉えない事で、同好会を夢を叶える場所として捉え、この先夢を叶える為に入ってくる名前も知らない誰かにバトンを渡し繋げる舞台を作り上げた事も非常に新しい取り組みで、これからもここから夢が始まる希望を感じられる締め方に繋がっていたと思います。

 

ラブライブシリーズとして捉えて欲しくないほどの出来ではありますが、どうあがいてもラブライブシリーズですので、ラブライブ自体好きじゃない人からすると敬遠される作品かもしれません。

しかしながら、ラブライブシリーズで描かれる本質的な部分である、夢を持つ事の大切さを他シリーズにはない別角度からアプローチすることによって、『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』という一つの作品として世に送り出されたと言っても過言ではありませんので、ラブライブシリーズとして捉えずに是非見ていただきたい。

そして、ラブライブシリーズとして捉えても、本作がある事によって、同時期に放送されている伝統的なラブライブシリーズである『スーパースター』が対比として描かれている面白さに触れる事ができるので、改めて凄い作品だなと実感させられます。

個人的にラブライブシリーズが大好きですので、同時期に放送されている『虹ヶ咲』と『スーパースター』どちらが好きかと問われれば、『スーパースター』を正直選んでしまいますが、『スーパースター』の新しさは『虹ヶ咲』由来のものですので、やはり『虹ヶ咲』なくして今後のラブライブシリーズは語れないだろうという存在まで上り詰めているように感じるくらい、『虹ヶ咲』で描かれているものは大変素晴らしいです。

SSランクのレビューを書くにあたって恒例になりつつありますが、相変わらず言いたい事が多すぎて考えがまとまらなく、とっ散らかったレビューになってますねw

私から言えることは、

とにかく見てくださいそれだけです。

素晴らしいアニメが世に送り出されているこの瞬間に立ち会いましょう。

 

↓1期はこちら↓

『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』