れおぱるレビュー

『放課後ていぼう日誌』

オススメ度 SS

 

放課後あらすじ日誌

 

田舎に引っ越してきたばかりの新入生・鶴木陽渚は手芸が好きなインドア派。入学前のある日、海沿いの道を歩いていると、堤防の上でふらふらとしている人影を見かけます。熱中症かと思った陽渚は慌てて駆け寄るのですが、その女性は「釣りをしていた」との事。黒岩と名乗る彼女は、陽渚と同じ高校の先輩だと言うのですが……。

引用元:STORY | TVアニメ「放課後ていぼう日誌」公式サイト

©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部

 

どうも!今期もやってまいりました!

動画工房のお時間です!

いやぁ、動画工房アニメはほんといけませんね。

すぐ生きる希望になって、終わる時は悲しみで溢れかえってありがとう...しか言えなくなるんですから。

 

てことで、本来は20春アニメだった『放課後ていぼう日誌』ですが、某コロナの影響で夏アニメに帰ってきた枠ですね!

もうね、素晴らしいの一言。これにつきます。

手芸部に入る予定だった主人公・陽渚ちゃんが騙されて?ていぼう部という釣りをする部活に入れられて、嫌々ながら釣りの魅力にどっぷりとハマっていくというストーリーの本作。

釣りアニメなので、釣りの楽しさに触れるのはもちろんあるわけですが、まず触れたいのが、このアニメが重きを置いている、命をいただくという事ですよね。

ただ釣るだけではダメなんだ!釣った責任として魚をちゃんと締めて美味しくいただいてはじめて釣りなんだと。

そういう描写が事あるごとに描かれるので、釣りというものが如何に楽しくそして、大変なのかということがしっかり学べました。

主人公の陽渚ちゃんは大の生き物嫌いで最初は気絶しながら魚をシメたりしていたんですが、命をいただくという事が如何に大変であるかということを学び成長を続ける姿はもう感動の一言でしたよね。

このパートだけでもこのアニメの素晴らしさを物語っていると思います。

 

そして、1番素晴らしいなと思ったポイントが、1話と6話と10話。

この3つはアジゴを釣る話なんですが、一つ一つ視点が違うのが本当に面白いんです。

まず1話。

陽渚ちゃんが初めて釣りというものに触れて、釣りの楽しさを体験するという話になるんですが、アジゴが食いついた時の衝撃の描き方が非常にリアルで素晴らしい導入なんですよねこれが。

私も釣りは何度かやった事があって、サビキでアジゴを釣るっていうのも体験した事があるんですけど、アジゴが食いついた時のビビビって電気が流れたのかと思うような感覚は今でも忘れられないくらい鮮明に記憶に残ってるんですけどね、このアニメの1話で描かれたそのシーンは私の記憶にあるものと全くおんなじで、釣りというものはこんなに楽しいものなのかと。釣りをやった事がない人も楽しめる描写の仕方をしていて釣りをやってみたくなる事間違いなしだなと思いました。

そして、釣りをやっている人、釣りをやった事がある人も初めての釣りで味わったこの感覚が忘れられないと思うので、あぁ、自分も釣りを初めてやった時は陽渚ちゃんと同じ感情を抱いていたな...と初心に帰れる事間違いなし。

素晴らしい導入でしたね。

 

そして、6話。

この回は少し釣りに慣れだした陽渚ちゃんが別視点からアジゴ釣りの奥深さに触れる回。

釣りをやった事がある人ならわかると思うんですけど、アジゴって餌なしでも食いつく時は食いつくので、面白くて仕方がなく、ついつい針なんかも適当に買って適当に釣ろうとしがちなんですが、この6話でそのアジゴ釣りの落とし穴がちゃんと描かれてるんですよね。

意気揚々とアジゴ釣りに出掛けた陽渚ちゃんは、適当な竿と適当なサビキを選んで堤防に向かうわけですが、アジゴが一向に釣れず落ち込みまくっている時に夏海ちゃんが駆けつけて針の大きさや竿の硬さを指摘されるのが、本当釣りをした事ある人誰もが通った道が描かれているので面白いのなんの。

竿や針が少し違っただけでも釣れなくなってしまう釣りの奥深さがここで描かれててほんと感心しましたよ。

 

そして、10話。

この回のアジゴ釣りは竿と仕掛けを変えて挑むアジゴ釣り。

6話での教訓を活かし、魚の大きさに合わせた針などを考え、竿はのべ竿という竿を使い、これまた別視点からのアジゴ釣りを描いてくるんですよね。

ここが非常に面白くて、同じ種類の魚でもいろんな釣り方があるんだよっていうのが示された回で、6話以上の釣りの奥深さと面白さがみっちりと描かれててもはや感動するレベルの素晴らしさで無意識にスタンディングオベーションしてしまいました。

いやぁ、素晴らしい。

 

このように、同じ魚でも狙い方や仕掛けの違いで釣れたり釣れなかったりするよってのがちゃんと描かれているので、このアニメを見て釣りをやってみようと思う人に釣りの楽しさと難しさをちゃんと示してるなっていうのが伝わってくる1.6.10話でした。

 

そしてそして!

釣った魚の命をいただく上で欠かせない工程と言えば???

料理ですよね。

料理パートもものすごいですよこのアニメは。

動画工房のヌルヌル作画を用いて三枚おろしとかが描かれるシーンはすごいのなんの。

しかも出来上がった料理がめちゃくちゃ美味しそうで食べてみたくなってしまいますし、釣りたて新鮮だからこそ味わえる釣り人の特権料理なども描かれるので、堤防に行ってみたくなる事間違いなしですよ!

 

さらにさらに!

このアニメのクライマックス。

これが泣ける。

虫をどうしても触りたくない陽渚ちゃんが擬似餌を使ってキス釣りに挑む話なんですけど、全然キスが釣れなくて落ち込みまくってキス釣りはもういいやとか言い出すんですけど、擬似餌と虫とじゃ釣り方が違うことを学び、ただ与えられた情報ややり方で釣りをするのではなく、自分で調べて考えて考え抜いた釣り方で魚を釣った時の喜びがめちゃくちゃ丁寧に描かれててほんと釣りって楽しいなってなりますし、何より1〜10話の間で学んできた事、経験してきた事がフルで活かされ成長を感じるのがめちゃくちゃ良いのなんの。

ほんと見終わった後はありがとうしか言えなくなるほどの出来で感謝してもしきれませんでしたね。

ほんと素晴らしいアニメですよ。このアニメは。

 

 

長くなりましたが、とにかく素晴らしいということは伝わりましたか?

釣りの奥深さと楽しさ、はたまた釣り人が捨てていった釣り糸や針などが自然にどのような影響を及ぼしているのかなどの重い話もちゃんと描いて、釣りを楽しむならマナーを守って釣った責任もちゃんと取ろうねという、釣りを楽しむ上でのマナーと命をいただくということがどんなに大変なことであるかという事がちゃんとみっちり学べる素晴らしい本作、見ないなんて選択肢などありません。

そして、主人公の陽渚ちゃん!彼女の豊かな表情と外見からは想像もつかない口の悪さはハマりますよ〜!w

私はね、鶴木陽渚ちゃんが大好きすぎて、毎週それを楽しみに見てるレベルでしたからね。必見ですよ!

何はともあれ、春に中断してから夏に本当によく帰ってきてくれたと私は言いたい!

おかえり!放課後ていぼう日誌!

そして、

ありがとう!放課後ていぼう日誌!

 

このアニメを見て、田舎のゆったりとした時間を味わいつつ、釣りという新しい趣味を開拓する準備はいいですか??????

釣りライフをスタートさせましょう!!!

 

ところで、部長!今日は何を釣るんですか??