『虚構推理 Season2』
オススメ度 A
OP: A
ED: B
作画: B
わちゃわちゃ: C
2期でもこの文章はあらすじである!
とあるマンションの地縛霊から「謎の怪異」の相談を受ける琴子。夜な夜なマンションの空き部屋から怪音が聞こえ、そこには四本腕の人非ざる姿の人形が落ちているという。正体を突き止めるため、九郎と一緒に調査へ向かうことにする琴子だが…怪異たちの秩序を守るため、知恵の神・琴子の推理が始まる!
どうも!そうか...俺たちはまた...
岩永琴子と結婚したくなる冬を経験したのだな...
れおぱるレビューです!!!
20年冬に放送された『虚構推理』の第2期。
点と点が線で結ばれたまごうことない事実を虚構によって一つ一つ丁寧に解いていき、虚構によって一つ一つまた丁寧に虚構という線を織り交ぜながら結び直していく丁寧すぎるほどの鋼人七瀬のエピソードが未だに記憶に新しく、あれからもう3年も経ってしまったのかと時の流れの早さをひしひしと感じる今日この頃...岩永琴子の相変わらずの美しさに興奮してたらあっという間に2期も最終回でした...
相変わらず面白かった!と開口一番に言いたくなるほど安定した虚構の紡ぎ方を高品質で提示し続けてくれた2期でしたね。
ただ、1期のような長編のエピソードで構成されるようなものではなく、短編のエピソードを4.5本紡ぐような構成になっていたのは少しばかり消化不良感が否めませんでした。
というのも、1期では鋼人七瀬編という主軸があり、まごうことなき真実を虚構で覆すための準備段階から丁寧に映し出し、最終的に公式サイトをも巻き込む形で虚構で真実を塗り替えたという土台があるので、
2期でもそのような主軸のエピソードがメインに来て丁寧な虚構を拝めるんだろうなと思ってた矢先、まさかの短編構成で正直拍子抜けを感じてしまったからなんですよね。
1期の頃には、短編構成でやった方がテンポが良くなり面白くなると囁かれていましたが、1期の最終回まで見てしまうと長編の主軸があることが『虚構推理』のデフォルトとして認識されますので、1期の頃に囁かれていた願望を2期で叶えられる形になったとしても、デフォルトを期待して2期を観ていた層にとってはやはり物足りなさを感じてしまいます。
また、1期でやっとの思いで倒した六花さんが再び岩永琴子に襲いかかってくるような煽りを散々挟んでおいて結局2期で対峙しなかったのも消化不良感に拍車をかけているように感じます。
原作のエピソードそのものがエピソード毎によって振れ幅が大きいようなのでアニメ化するにあたってどうしても1クールという制約があるので構成が難しくなるものなので仕方がないことですが、やはり1期がめちゃくちゃ好きだった層にとってこの2期は観たいものが観れなかったという感想に繋がってしまうのでその辺りは少々残念だったかなと思います。
ただ、構成そのものに不満があれど各エピソードの完成度の高さと、これからを見据える為の下準備が行われたという点で見る2期はやはり面白い!と言いたくなるほど楽しめました。
まず、1期では拝めなかったいろんな虚構の紡ぎ方を短編構成であるが故に実現できているのは非常に素晴らしいと言わざるを得ません。
妖と人間が親密な関係になることは間違っていると示す為の虚構や、妖と人間がそれなりの覚悟を持って愛し合うと言うなら背中を押す為の虚構、人間不信になりかけている人間に対してこれ以上悪化しないように配慮する為の虚構。
妖達でさえもどうすることにもできない呪いの類が現れようものなら、事の発端を暴き疑問を持つ妖や人間を納得させる為のスタンダードな虚構。
妖によって起こされた事実を信じさせる為に虚構を紡いでくれと言われようものならその依頼に応じる形で虚構を紡ぎ、かと思いきや妖と人間が交わる事は秩序に反している事を理解させる為に虚構によってきたょこうに導き、そこから真実を炙り出すような虚構を重ねていく...などなど。
2期の中でいろんな角度からの虚構を紡いでいた事で、真実を捻じ曲げる為に虚構が用いられるわけじゃないという本作の強みをひしひしと感じられ、異なるエピソードでも毎回興奮できたのは凄すぎました。
また、エピソード毎によって異なる虚構が描かれる事で、岩永琴子が正義の味方ではなく秩序を守る者としての存在だということをより強く印象付けることもできていたと感じられました。
特に20〜23話で描かれるホテル王のエピソードでは、目前に迫った虚構によるハッピーエンドさえも秩序を守る為という信念を貫き炙り出した真実でバッドエンドに変えてしまう覚悟も描かれており、ただ虚構を紡いでみんなをハッピーにするわけではない岩永琴子の恐ろしさが垣間見えたことも2期ならではの面白さに繋がっていたように感じます。
岩永琴子の恐ろしさを描くことで見えてくる2期のその先のエピソード展開を感じ取れるのも2期だからこそできた収穫の一つでしたね。
六花さんとの再戦を散々煽っておいて結局再戦にまで至らないことで、件の能力を持つ九郎先輩を持て余す形になってしまっていましたが、
六花さんが散々九郎先輩に説いてきた岩永琴子の恐ろしさを気付かせる準備段階だと捉えると2期の面白さがまた1段階増すように感じるんですよね。
鋼人七瀬編のような活躍は与えなくとも、異なるエピソードで岩永琴子の解決策や言動を九郎先輩に間近で見せることで、岩永琴子の秩序を守る者としてのブレなさを九郎先輩が1番感じ取れるような配置ですし、それによって感じた事を今後に起こりうる六花さんとの再戦での布石として配置することもできますし、今後の物語がさらに面白くなるんだろうなと思えるほど丁寧なフェーズでした。
でもまぁ、1クールアニメとしては次に繋げるための丁寧なフリはテンポが悪いと評価されてしまう原因にもなってしまうので、あまり良くないとは思いますが....。
個人的に、鋼人七瀬編の虚構の紡ぎ方や物語における進展の丁寧さなどが非常に好きだったので、それが損なわれてしまう短編構成はあまり好きじゃありませんでした。
が、各エピソードを単体で見ると『虚構推理』はやはり面白いな...と言えるほど、物語の描き方が非常に上手いので、面白かったと言わざるを得ません。
2期では原作でもアニメでも非常に人気のある萌女...もとい、雪女編があることにより大盛り上がりできますし、岩永琴子だけでは到達できなかった萌えに雪女が誘ってくれますよ。
是非、雪山で遭難して雪女に出会って...じゃなかった
是非、『虚構推理』観てみてくださいね!
あと、岩永琴子も愛してくださいね!
↓1期はこっちですよ!九郎先輩!↓