『ヤマノススメ Next Summit』
オススメ度 S
OP: S
ED: SS
作画: SS
わちゃわちゃ: SS
アラスジノススメ
あおいとひなたが再会する少し前の話。中学卒業を控えたあおいは、早春の飯能をそぞろ歩く。図書館や公園といった普段見慣れた風景の中に山の予感が色濃く漂う中、ひなたが飯能に帰ってくる。
引用元:STORY -テレビアニメ『ヤマノススメ Next Summit』公式サイト-
©しろ/アース・スター エンターテイメント/『ヤマノススメ Next Summit』製作委員会
扉を開けて さあ、ベル鳴らそう♪
れおぱるレビューです!
いやぁ...相変わらず最高すぎたアニメでしたね...
13年冬に1期、
14年夏〜秋に2期、
18年夏に3期と放送され、
今回は待望の4期!待たせすぎですよね!
1.2.3期、そして4期と全体を見渡せばものすごく長い期間で描いてきたシリーズではありますが、時の流れを感じさせないほど我々の胸に鮮明に刻み込まれているのは確かで、なにか過去と対比するようなエピソードがあったとしてもあのシーンだなと瞬時に思い出すことが出来るほどものすごく印象に残る作品だということを再確認できた4期でもありましたね。
てことで本題。
『ヤマノススメ』、おもしろすぎです。
どちらかと言えば興味がなかった登山に半ば強引な形で足を踏み入れ、登山の魅力に徐々に気付かされていき、気付けば富士山の頂を目指すようになっていた、という物語。
1期では単純に登山の楽しさに存分に触れることで登山に対する抵抗感を薄れさせ我々に新しい道を切り開いてくれたのは今でも記憶に新しいですよね。
そして2期では、目標に掲げた富士山登頂にチャレンジするも高山病によりリタイア余儀無くされ、楽しいだけじゃない登山をしっかり描いてきたことにも衝撃を与えられました。
3期では、2期で洗い出された問題点を改善して行くために動きまくり、時にはぶつかり合いつつも登山家としても、人間としても成長していく様を見せつけられこの作品の素晴らしさと丁寧さにぶん殴られましたよね。
そして今回の第4期、丁寧と面白いが両立したとんでもない境地に達していたと個人的には感じています。
元々ショートアニメ出身のアニメであるからこそ、伝えたいことを明確に伝えるという部分が非常に長けている作品なので、今回初の30分枠になっても尚その強みが弱まらずに尚且つ尺に余裕ができたからこそより一層印象的なカットを差し込むことができるようになり面白さに拍車がかかっていたと感じました。
また、3期までに描いてきた雪村あおいが完成するまでの物語を更に進展させるのが4期の本題であり、
そこには富士山にもう一度挑戦するために必要なことや、1人の登山家になるために伸ばしていく人間性がしっかり描かれており、一見登山に関係ないようなエピソードですら思い返してみればクライマックスの雪村あおいを作るために必要不可欠なエピソードだったと感じられるほど物語展開が非常に丁寧であり、全話見終わった後の満足度がものすごい状態でした...
描いてることそのものは王道ではあるんですが、伝えたいことをしっかり伝え、時には視聴者の感性に訴えかけるような印象的なカットで多くを語らず視聴者に委ねるお洒落な判断をしたり、雪村あおいだけではなく、主要キャラ全員が登山を経て成長し登山家としても人間としても完成していく様をものすごく丁寧に描いてくるので、この面白さは『ヤマノススメ』でないと描けないな、誰にも真似できないなと感じることから唯一無二の存在になりましたよね。
先程チラッと書きましたが、主要キャラを掘り下げるエピソードの完成度がとてつもなく高いのが本作の魅力の一つであり、今回もそれが伺えたことが物語全体の面白さを底上げしていたと感じます。
特に印象に残っているのは第8話。
ほのかちゃんのエピソードでは、1枚の写真が起点となり、そこからここなちゃんや山に対するいろんな感情を汲み取ることができ言葉には言い表せないほどの濃い掘り下げがなされることにより、結果的に物語の深みに直結するような印象深いエピソードが紡がれていたのは個人的に大好きでしたね。
同じ8話のBパートの小春先輩との雪山アタックも小春先輩の良さが全面に描かれつつも、その根底には雪村あおいが登山家として成長する為に必要なキーがしっかり描かれており、第8話があるからこそエモすぎる最終回があるんだと言えるレベルの掘り下げ回でしたね。
また、第9話も素晴らしかったですね。
主要キャラは全員絶賛思春期中なので家族の話が切っても切り離せない関係に位置するわけですが、第9話はまさしくそういうお話で、
パパのことを面と向かって好きとは言えず内心ウザいと感じていながらも、パパの楽しませようという努力をしっかり汲み取り最後に少しだけ会話を広げようとする雪村あおいの描写は素晴らしく、
そのエピソードの中で学ぶ自然を相手に趣味や遊びを行うということはどういうことなのかということをしっかり学び今後の登山にそれを生かしていく姿勢も描かれていたのでもう素晴らしいな一言以外言うことがありませんでした。
以上のような一見登山に関係ないエピソードを展開しつつも、各エピソードで雪村あおいが感じることや学ぶことが後々登山に生かされるという布石の置き方が非常に素晴らしく、それがあることにより目的を達成した時に感じる達成感がとてつもないものになるのは間違いないので心の底から楽しめる作品はこういうものを言うんだろうなと感じましたね。
伝えたいことを明確に描くことに長けつつも、富士山制覇という夢に向かう為に直結するようなエピソードをド直球に描いてくるのではなく、
目標に必要な事をうまく日常生活の中に落とし込み描き切ることで結果的に物語に遊びがありながらも全てのエピソードが目標に対して必要不可欠なものとして昇華する描き方がお見事以外の何者でもなく、本当に楽しめた4期でした。
また、各エピソードの後日談などを補完してくるEDは非常に見どころであり、毎回目が離せないだけでなく、このEDがあることで各エピソードの満足度がより一層高くなり物語全体の面白さを底上げしていたことは間違いありません。
登山に必要な靴や持ち物、リュックなどなど一つ一つのアイテムに個別回や印象深いエピソードを落とし込むことで、登山中にそのアイテムが映し出されるたびにこれまでの頑張りが走馬灯のように蘇ってくることでここでも面白さを底上げしてくるというとんでもない作品に仕上がっていてもう面白い、面白すぎる、優勝という言葉しか出てこないレベルでしたね。
ヤマノススメ、おもしろすぎです。
『ヤマノススメ』をまだ見たことがない人も4期から是非また見てはいかがでしょう。
4期では、1〜4話で1.2.3期の振り返りをやってくれるのでとてつもなく優しい作品に仕上がってますし!!!!是非!!!!!!
↓なんで地球が丸いか知ってる?↓