れおぱるレビュー

『カッコウの許嫁』

オススメ度 C

 

OP1: A

ED1: A

OP2: B

ED2: C

作画: C

わちゃわちゃ: B

夏らしさ: B

 

あらすじ

 

赤ちゃんの頃に
取り違えられた高校生・海野凪。 実の両親に面会する日、
天野エリカという美少女に出会い、
許嫁との結婚を阻止したい彼女から
彼氏役を押しつけられて……⁉

引用元:TVアニメ「カッコウの許嫁」公式サイト

©吉河美希講談社カッコウの許嫁製作委員会

 

どうも!恋に恋する乙女なのでラブコメは沢山見ます!!

れおぱるレビューです!!!

 

2クール全24話の本作。

ブコメの2クール放送と聞き、放送前から結構期待値高めの作品だったんですが、結論から言うと...

面白くなかったですね。

原作ありきのアニメなので、尺の都合だったり物語の展開そのものの順番だったりある程度仕方のない部分とかあると思うんですが、恐らくこの作品自体アニメ化に不向きな作品だったのではないかと私は捉えています。

というのも、2クールという他のアニメと比べ長い尺を取っているにもかかわらず、物語的に何も進展していないし、どっか区切りのいい場所で終わったわけでもない、広げた風呂敷を畳む素振りも見せずアニメの中では広がるだけ広げて無視するという、圧倒的な消化不良感。

正直時間を返して欲しいレベルでしたね。

ただ、原作は見たことないですが、原作で描いているストーリーそのものは悪くないと思うんですよ。

取り違え子だということが判明して、双方の親にメリットがあるように許嫁にされる強引なラブコメはマガジンのラブコメらしくて好きですし、その後の同棲やらも強引ではあるものの一気に関係性を深めることができるので、私は好きです。

ですが、最終回が終わって広げた風呂敷が全く進むことなくラブコメそのものも進展していないのを目の当たりにすると、アニメの2クールの尺では収まりきらないほどの長期的なラブコメを描いているストーリーなのでアニメ化自体が間違っていたんじゃないかと感じます。

 

序盤というか、1クール目自体は個人的に結構好きで、先で述べたようなマガジンのラブコメらしい強引な展開でラブコメを進めていこうとする構図や、ヒロイン達が凪くんを好きになるような舞台をみっちり用意していき、これから始まる大恋愛の舞台作り、すなわち準備期間を描いてるフェーズだったので、2クール目に対する期待値がどんどんと跳ね上がっていく感覚は凄まじかったですし。

ですが、その1クール目で作った大恋愛を繰り広げるための舞台を全く活かせなかった2クール目が面白くなくて仕方がなかったのは本当によろしくないです。

凪くんをヒロイン達が好きになる環境、凪くんが他のヒロイン達を好きになる環境、2つの舞台が整っていたわけですが、誰かと凪くんの関係性が深いものになるようなエピソードを描いてきたと思ったら全然距離が縮まることなく何もなかったよ?みたいな雰囲気になる展開が永遠と繰り返され、挙げ句の果てにメインヒロインであるはずのエリカちゃんすらメインヒロインと呼んでいいのかわからないポジションに落ち着いている始末。

それに加え、ラブコメがあと一歩で大恋愛に変わるのに!ってところでエリカパパの思惑だったり、謎のエリカ兄の存在がラブコメをリセットさせて全然別のエピソードを展開せざるを得ない状況になってしまうテンポの悪さ、これは正直どうなんだと思いますね。結局何も解決しないまま終わってますし。

まぁ、広げた風呂敷を回収できなかったというのは原作の都合上仕方のないことではありますが、問題はメインヒロインと呼べる存在が2クール通していなかったことなんじゃないでしょうか。

物語の設定的にはエリカちゃんがそのポジションに立たなければなりませんが、物語の最大瞬間風速を生み出せるようなエピソードは一つも出来ていませんでしたし、メインヒロインとしての立ち振る舞いもキャラの性格上出来ないので本当にラブコメが進展しないのは呆れるレベルです。

序盤で強引な展開ができていただけに、そこから先のテンポが壊滅的だったのは原作的にもどうにかなったんじゃないかと思ってしまいます。

ほんと、期待を悪い方向に裏切られたアニメでした。