『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』
オススメ度 C+
あらすじ
丸末晴は高校1年生の冬、天才小説家で同じ学校の同級生、可知白草に恋をしてしまった。
初恋ゆえに、何も出来ないまま時だけが過ぎ…。 そんな自分を悪友の哲彦にたしなめられたり、幼なじみの志田黒羽にからかわれる最中、耳に入ってきたのは、片思い相手の白草に彼氏ができたという話。告白する前から失恋して、意気消沈の末晴。そんな彼に黒羽が持ちかける。 「ハル、復讐しよう――。」引用元:ストーリー|TVアニメ「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」公式サイト
©2021 二丸修一/KADOKAWA/おさまけ製作委員会
どうも!負けヒロイン大好き組合に属してます!
れおぱるレビューです!!!
私が負けヒロイン好きであることは、過去のレビューを読んできた人なら知っていることだと思いますが、ここで質問です。
負けヒロインになりうるポジションといえば?
そうです。
幼馴染なんですよね。
私のような負けヒロインを愛してやまない方々は、いろんなラブコメで敗退し続ける幼馴染を見て、さぞ悔しい思いをされてきたと思います。わかります。
私がそうですから。
そんな好きになったヒロイン達が負け続けた我々に救いの手が差し伸べられました...
そうです。
タイトルを見てください!!!幼なじみが負けないんです!!!!!!!!
今まで幼馴染が負けるたびに涙を流してきた我々の時代がついにやってきたんですよ!!!!
というわけで、長い前置きになりましたが、幼なじみが絶対に負けないラブコメがあるぞということで、アニメ化前からCMもたくさん流れており、個人的に気になっていた作品だったんですが、結論から言います。
面白くないです。
詳しくいうと、面白くないというより残念でならないの集合体と言いますか、私の求めている『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』ではありませんでした。
では、簡潔に残念だった部分をまとめていこうと思います。
まず一つ目。
茶番を恐れてしまった
これは何かと言いますと、1〜3話まで見ていただいたらわかるんですが、ヒロインが幼馴染ということで、恋の駆け引きなしに最初から好感度カンスト状態ですんごいラブラブしてヒロインの目もトロントロンの状態で茶番感がものすごいんですよ。
これが何を意味するのかと言いますと、これから私が本当に好きなのは...とかいう上質なラブコメを繰り広げることが出来なくとも、主人公をヒロイン達が取り合ってキャーキャーする、所謂ラノベB級ラブコメというものが見れるんだろうなぁとものすごく期待できるわけなんですよね。
春は学校で、夏は海に行き、秋は紅葉でもしばきつつ、冬はクリスマス争奪戦。
こういうなんの不自由のない、約束されたクソアニメであることを確信し、我々は勝ったと浮かれていたわけですが、なんとこのアニメ、その茶番感を捨ててしまうんですよね。
茶番には茶番の良さがあるにもかかわらず、それを捨ててしまい、あろうことか上質なラブコメをするわけでもなく終始中途半端なことを繰り返すという訳の分からない構成。ほんと残念だなと思います。
これね、言ってしまえば求められていることを理解できてないんですよね。
アニメというものは、ある程度視聴者層というものを絞って作られているので、求められているものを理解して話を進めないと視聴者がいなくなってしまうんですが、これに至っては全く理解していませんでした。とても残念ですね。
2つ目。
ラブコメじゃなくなる
これは大問題です。
先ほど少し触れたんですが、1〜3話までは非常に素晴らしい出来だったんですが、問題なのはそれ以降の話。
茶番を捨て中途半端なことをやったといった詳しい内容がここにあります。
主人公・末晴の親友に哲彦という人物がいるんですが、途中から謎にこの哲彦という人物が仕切り始めるんですよね。
まぁ、主人公の親友ポジが目立つのもありっちゃありかと最初の方は理解を示せるんですが、この哲彦という人物が絡む話がラブコメからどんどん遠のいていくのに気づいた頃にはもうぶん殴ってやろうかという気分しか湧かなくなります。
我々はラブコメというものを見にきているにもかかわらず、この哲彦という人物のせいで全く別物の意味のわからない話を見せられているんですよ?
この辺ね、残念どころか怒りすら覚えます。
先程の茶番を捨てたという内容と少々被りますが、B級の話しかできないならそれはそれで評価できるので良いんです。
それなのにも関わらず、無駄にこの哲彦という人物が物語に深みを出させようとして、それがとことん面白くなくてラブコメですら無くなってしまって全体的なモチベの低下に繋がるという悪循環。
ほんと余計なことしたなと思います。
これがなく、3話までのペースを続けられていたら間違いなくA+以上は固かっただけに、ほんと残念です。
3つ目。
ラブコメが下手すぎる
致命的です。
先程の、1つ目と2つ目のダメなところが合わさるとどうなるか?
ラブコメとして全く面白く無くなってしまうんです。
時折、ヒロイン達が猛アピール合戦を繰り広げたりはしますが、ここでも哲彦という人物が裏で解説とか訳の分からない介入をして視聴者の熱を冷ましてくるので、盛り上がれるものも盛り上がれず、俺は何をしてたんだと後悔すら感じるほど。
それに加え、キャラの活かせなさにも残念さが滲み出ていましたね。
この『おさまけ』というアニメのヒロイン達なんですが、他のラブコメと比べて、ずば抜けてキャラ立ちというものが素晴らしいと思うんですよ。
それなのに、その素晴らしいキャラ達をうまく動かしきれてないなという印象しかなく、窮屈なラブコメだなと感じましたね。
ここまでキャラを活かせないアニメは逆になかなか出会えないなと感心するほどでした。
とにかく、3話以降のストーリー、及びキャラを動かす下手さというものが悪目立ちしまくり、ラブコメが下手だなと非常に感じましたね。
これなら、もうラブコメと名乗らないでほしいと思ったほどです。
なんだか文句ばかりになってしまったので、この辺で終わりにしておきますが、
とにかく期待外れ感がものすごいアニメでありました。
キャラ立ちの観点から、非常に恵まれたB級アニメになれる素質というものは十分持っていたんですが、あろうことか深みを持たせようとしてC級、或いはそれ以下に転落してしまうといういろんな意味で見ていて面白いアニメでしたね。
期待が高かっただけに、お粗末なストーリーと哲彦という人物には怒りすら覚えるほど裏切られた感というものがありますが、時折見せるB級ラブコメ感というものにはやはり素晴らしさを感じるので、Dランクではなく、C+とさせていただきました。
個人的に、総合的に見て面白くないと判断しますので、気になるかた、見てみてはいかがでしょうか?