れおぱるレビュー

『神クズ☆アイドル』

オススメ度 B

 

OP: C

ED: C

作画: B

わちゃわちゃ: A

夏らしさ: A

 

あらすじ☆アイドル

 

顔はいい。しかし、歌わない踊らない。ファンサしない。
まったくやる気のないクズアイドル仁淀ユウヤ。
金のために芸能界に足を踏み入れたが、あまりに熱意のない仁淀は、ついに社長からクビを宣告される。そんなに仁淀に神アイドルとの出会いが訪れる。

引用元:STORY(ストーリー) | TVアニメ「神クズ☆アイドル」公式サイト

©いそふらぼん肘樹・一迅社/「神クズ☆アイドル」製作委員会

 

どうも!3ヶ月ぶりです!!

れおぱるレビューです!!!

 

暑さに毎日うなされながら過ごす夏ももうすぐ終わりということで、強すぎる続編のラインナップや、オタクじゃない層まで巻き込んだ新規枠、そして思わぬ面白さで夏アニメを駆け抜けるダークホースまで登場したアツい夏アニメももうすぐ終わってしまいますね。

個人的に夏アニメに必要な要素として掲げる「アイドル・ギャグ・エロ」が満たされたクールでもありましたので、最高の夏だったなと振り返ることができます。

 

てことで、本題。

楽してお金を考えることだけを考えて生きる主人公・仁淀ユウヤの元に現れた、夢半ばで死んでしまった伝説のアイドル・最上アサヒ。

アサヒちゃんに乗り移って貰うことでアイドルの仕事を楽してこなすことができることに気付いた仁淀くんがアサヒちゃんと二人三脚でアイドル街道を駆け上がる...!と言うお話。

基本的にギャグパートを主体に構成された物語でしたので、唸るほど面白い物語が見れたと言うことはありませんでしたが、毎回クスッとできる会話劇が満載で振り返ってみると良いアニメだったなと感じさせられます。

 

まず、このアニメの良さとして挙げられるのがキャラ立ちの良さだと思います。

アイドルという立場にいながら楽して稼ぐ事しか考えていない主人公に然り、かつて神アイドルと呼ばれた幽霊の存在に然り、仁淀くんをサポートする事に徹するZINGSのメンバー吉野くんの存在に然り、はたまたそんな不安定アイドル・ZINGSを応援する立場にいるファンの存在に然り。

メインで映し出されているキャラクター達の映し出し方がしっかりと行われていた印象があって、どのシーンからでも繰り出せるギャグの質の高さには目を見張るものがありましたね。

しかも、アイドル側もファン側もしっかり映し出す『推し武道』形式のキャラの映し出し方をしていたので、キャラ立ちという部分を我々視聴者はしっかりと掴むことができ、キャラが突き動かす物語が自然と出来ていたという印象もあります。

ここだけ切り取ってみると、すごく良いアニメだったなと振り返ることができますので、キャラ立ちを重視する方にはハマると思いますよ!

 

そして、以前にも似たような設定を見かけたことがある、伝説のアイドルの幽霊の動かし方、そこを起点にしてのエピソードの発展のさせ方も非常にうまく、アイドルを舐めている仁淀くんに対して神アイドルとしての立場から少しずつ成長を促すパートや、アサヒちゃんが生きていた時代に熱狂的なファンをやっていた・瀬戸内くんへのエピソードの繋げ方も非常にうまく、ただ幽霊として漂わせているわけではなく、積極的にストーリーに絡ませてくるキャラの動かし方は期待していた通りのもので素晴らしかったです!

ただ、アサヒちゃんを使って展開するエピソードにエモさが足りてなかった感を感じてしまうのも事実。

仁淀くんに対して成長を促し、少しずつアイドルとして成長していく姿は映し出されていましたが、そこにたどり着くまでの過程がもう少し深いところに触れてもいいのかなと感じました。

夢半ばで死んでしまったという設定がある為、もうできないファンサを仁淀くんを通じてやってそれに仁淀くんが感化されて〜というエピソードもできたでしょうし、

瀬戸内くんに対してのエピソードはそれが如実に現れており、瀬戸内くんのアツい想いを聞いて仁淀くんの心が突き動かされるというエピソードも、アサヒちゃんが仁淀くんを通して瀬戸内くんにファンサすることで瀬戸内くんがアサヒちゃんと仁淀くんのファンであり続けるという感慨深い立場として描けることもできた下地はありましたし、

エモさが欲しいところで、欲しい深さまで描いてくれないというもどかしさを終始感じました。

あと、仁淀くんらしいエピソード、アサヒちゃんらしいエピソード、吉野くんらしいエピソードなどの個人回や個人エピソードが圧倒的に少なく、終始全体的に映し出されていたのも勿体無いと感じてしまいます。

先で述べたキャラ立ちの良さがこのアニメにとっての強みでもありましたので、そこを深掘りするようなエピソードがあったら個人的にもっとのめり込むことができたのかなと感じます。

 

ぶっちゃけ、男のアイドルアニメでしたので、個人的に興味を惹かれなかったというのも大きいところも少なからずありますが、エモみを感じられるエピソードを紡いでくれればそんな興味のなさなんて吹き飛ばしてくれると考えていますので、やはりその辺が足りなかったのかなと感じます。

ただ!面白くなかったというわけではなく、毎週楽しんでましたし、ギャグパートではクスッとできたことも事実ですし、『推し武道』以来となるアイドル側とオタク側を映し出す二面性を感じられる良い構成でしたので、良いアニメだったなと振り返ることができます!

れおぱるレビューの掲げる夏に必要なアイドル要素とギャグ要素をカバーしてくれるアニメですので、夏の暑さを吹き飛ばすときにでも是非!