『RPG不動産』
オススメ度 A
OP: A
ED: B
作画: A
わちゃわちゃ: S
あらすじ
ある春の日、就職のために王都ダリに上京した風色琴音は、都会の街並みに感動しながら、地図を片手に「RPG不動産」へと辿り着く。 外にまで響いてくる不動産屋さんとは思えない物音に心細くなる琴音。 意を決して扉を開けた先に待っていたのは、RPG不動産社員のファー、ルフリア、ラキラだった。 琴音は住みたい物件を彼女たちに伝えるけれど……。
どうも!今期もやってまいりましたよ!動画工房のお時間です!!!
れおぱるレビューです!!!
きらら作品×動画工房とかいう、優勝した事しか記憶にない組み合わせ、本作ももれなく、非常に素晴らしいアニメで優勝できましたね!
王都ダリにある、RPG不動産に就職した琴音ちゃんが、同僚のルフリア、ラキラ、ファーと共にお仕事を頑張るお話。
きらら作品らしく、随所にわちゃわちゃした会話が散りばめられており、それによって感じられるキャラそのもののかわいさは、流石きらら作品だとうんうん頷きながら見たくなるレベルのものが描かれており、非常に楽しめました。
しかし、本作の魅力は実はそこじゃないのが『RPG不動産』の凄いところ。
物語のシナリオ構成が非常に上手い作品でありました。
琴音ちゃん達が日々色んな要望を伝えてくるお客さんを相手にし、異世界舞台らしい家を次々と紹介していくような単発的なエピソードが繰り広げられる中で、物語の本質に迫るような伏線が小出しで撒かれていく序盤から中盤にかけての描き方は、クライマックスに期待を膨らませられるような出来になっており、
クライマックスが始まると同時に各エピソードで撒いてきた伏線が一気に回収されだし、単発的だと思い込んでいたエピソードも物語を魅せる上で重要なエピソードとして繋がっていく様子は、とてもきらら作品とは思えないほどの出来であり、1クールアニメとしてのシナリオ構成の仕方が非常に上手かった印象がありました。
また、1話で琴音ちゃんが何気なく歌ってる鼻歌が、物語を紡いでいく上での重要なキーアイテムとして度々フューチャーされる様子は普通に鳥肌が立つレベルで、後半になるにつれ、この作品の凄みに触れる。そんな構成のされ方をしていたので、非常に楽しむ事ができました。
きらら作品というと、萌え特化で脳死で見れる作品などというイメージが先行し、作中でシリアスが描かれようものなら、シリアスはいらない派の人達が色んな意見を口にする印象がありますが、
かく言う私も、きらら作品にシリアスはいらない派の人間でありますが、本作のクライマックスで描かれるシリアスの描き方については、序盤で伏線をしっかり撒いていたこともあり、シリアスに対しての心構えができた状態で突入できた、所謂起こるべくして起こったシリアスであった為、物語そのものの面白さや、それを魅せるための構成の上手さの方に目が行き、シリアス描写があれども非常に楽しめた作品だったと思います。
ですので、きらら作品にシリアス?面白いのそれは?
という偏見を持たずに、本作の物語そのものを楽しむつもりで視聴することを強くオススメしたいですね。
きらら作品特有のかわいさやわちゃわちゃをしっかり兼ね備えており、それがある事に感じられる優しい世界も素晴らしい出来であり、
人間の言葉とモンスターの言葉を理解できるファーが優しい世界観点の潤滑油として機能し、人間側の意見とモンスター側の意見が衝突する事なく、良い解決策を導いていく様は正しく優しい世界そのものですので、その辺も楽しんでいただきたいですね。
それと、異世界×不動産といえば、21年春に放送された『ドラ家』が記憶に新しいですが、その時に求めていた、異世界×不動産のニッチな視点が本作にはこれでもかと描かれており、ニッチな視点を活かしたお部屋紹介などのエピソードは、ニッチな視点を求めている私のような視聴者も大満足できる出来になっていますよ!
それに加え、きらら作品でそんなに際どいところを攻めて良いのか!?と心配になってくるくらい、ナチュラルにえっちな描写も盛りだくさんで楽しめますよ(小声)
きらら作品特有の強みと、きらら作品らしくない1クールで上手くまとめられた物語を兼ね備えているとんでもない作品ですので、見ることを強くオススメしますので、是非!!!!