れおぱるレビュー

『恋は世界征服のあとで』

オススメ度 A+

 

OP: A

ED: SS

作画: S

わちゃわちゃ: S

 

あらすじは本題の前に

 

世界平和のために戦うヒーロー戦隊のリーダー・レッドジェラートこと相川不動と、世界征服を企む悪の組織の戦闘員リーダー・死神王女こと禍原デス美。実はこの二人、世間には内緒で恋人同士なのである!! 今日も今日とて戦場の片隅には、こっそり二人の時間を楽しむ初々しいカップルの姿が―。
相容れない宿敵同士の彼らは、いかにしてお付き合いすることになったのか‼?
 引用元:TVアニメ「恋は世界征服のあとで」公式サイト

©野田宏・若松卓宏・講談社/恋せか製作委員会

 

どうも!レビューは全話見終わったあとで!

れおぱるレビューです!!!

 

正義のヒーロー、ジェラート5のレッドジェラート・相川不動と、世界征服を目論む悪の組織の戦闘員リーダー・禍原デス美との間に生まれた禁断の愛を描いた物語。

非常に面白いアニメでした!

 

禁断の恋というものはラブコメにおいてものすごく題材にしやすいため、いろんなアニメで見受けられる設定ですが、本作の禁断の恋を活かした物語構成の仕方は非常に良かったと感じます。

正義のヒーローと悪の組織の構成員との間で生まれた愛ですから、迂闊に会えないという設定も相まって、戦闘中に隠れてこっそり2人だけの空間を作ったり、デートスポットで戦闘が起こるように仕向けて2人で抜け出しデートを繰り広げたりと、2人の愛の育み方、キャラの縮め方が設定を活かした良いものとなって描かれていて、終始楽しめました。

また、禁断の恋であるが故、2人の関係性がバレるようなフェーズもちゃんとあるんですが、そこの描き方が実にこの作品らしさ溢れるものになっていたと感じます。

そのエピソードは第4話。

ジェラート5のピンクジェラートこと、ハルちゃんに2人の関係性がバレるんですが、なんとハルちゃんは不動に恋をしており...というエピソード。

2人の関係性を世間にバラしてしまえば、自分にチャンスが巡ってくる可能性があったにも関わらず、デス美さんと大恋愛を繰り広げている不動の顔は、見た事がない笑顔だったため、そんな本物の愛、邪魔することなんてできない...と水を差すことをしないどころか、2人の密会を協力する協力者として関わってくるようになるんですよね。

安易に2人の大恋愛を崩壊させない美しさすら感じるこのエピソードの素晴らしさ、震え上がりますよ。

それと同じような話で、第8話では、デス美さんに恋する女の子が登場するわけですが、不動はその子をライバル視せずに、同じ人を好きになった同志としてデス美さんの良いところを語り合おうとするシーンでも、この作品の馬鹿みたいに真っ直ぐな大恋愛が映し出されており、禁断の愛を軸に下手に緩急をつけずに物語を掻き乱すようなことはせず、設定が非常に良い2人の関係性を永遠と映し出す大恋愛としての一貫性、物語構成は本当にすごいラブコメだなと感じました。

 

この作品の素晴らしいところはまだまだあり、

上記で触れた通り、2人には馬鹿みたいにまっすぐな大恋愛を繰り広げるという強みがとにかく光っていた印象があります。

よく、ラブコメは付き合うまでが楽しいなどという言葉を耳にしますが、本作に関しては既に付き合っている状態から始まっているので、後はもうイチャイチャを繰り広げるバカップルを見守るだけなんですよね。

それ故、こうすれば振り向いてくれるかな?などの駆け引きが一切なく、躊躇なく己の愛をぶつけるだけなので、自然とひっくり返るくらいの馬鹿みたいにまっすぐな大恋愛が成立してしまうという素晴らしさがありました。

また、その2人の関係性だけで1クールを戦える強さをひしひしと感じられるのも面白いに直結していたように感じます。

ブコメというものは、2人の関係性に横槍が入り、それを起点として関係性が崩れて修復していく上で、関係性がより良いものへとなっていくみたいなフェーズが度々映し出されるんですが、この作品に至っては、2人の関係性が崩れる事がないくらい馬鹿みたいに愛を伝えあっているので、横から槍を突き刺す必要が全くないほど関係性が完成されているんですよね。

横槍は物語なので多少なりとは入りはしますが、それは物語上致し方なくという感じで、あくまでメインウェポンは不動もデス美さんの関係性ですよ!っていうスタンスが崩される事がないほど、2人の馬鹿みたいにまっすぐな大恋愛、非常に素晴らしいものでした。

 

2人の関係性がとにかく良い事が印象に残っていますが、その2人の周りにいる人物を物語に絡めてくるのが上手いのもこの作品の魅力の一つ。

ヒーラー側を見てみても良し、悪の組織側を見てみても良し。

キャラが物語を突き動かして物語が紡がれていくような、神アニメに感じる感覚を終始味わえる隙のないアニメでした。

デス美さんが誰もが認めるほどの今期No.1ヒロインとして君臨し、一度もその座を明け渡さなかったのも強さの要因だと感じます。

不動とデートする話では、不動の独りよがりのプランに振り回されている描写がありましたが、それに気付き落ち込む不動に対し、お前と一緒に出かけられる事が嬉しいんだと声をかけるシーンが未だに印象強く残っており、まさしく我々が求めるヒロイン像そのものだったんじゃないでしょうか。

また、デス美さんが大恋愛を繰り広げるたびに、周りにラブコメの波動を撒き散らかしている感じもこの作品の面白さを加速させていましたね。

キャラ立ち、設定、物語、

どれを取ってもハイレベルなラブコメが描かれていて、レビューの枠の都合上S以上をつけられなかった事が悔しく感じるほど良い作品でありました...

まだ見てない方は是非。

面白いですよ。