れおぱるレビュー

『ダンス・ダンス・ダンスール』

オススメ度 A-

 

OP: A

ED: A

作画: S

わちゃわちゃ: B

 

あらすじ

 

幼少期にバレエを諦めた中学2年生の村尾潤平は、「男らしく」あろうとジークンドーに精を出していた。そんなある日、潤平の“跳び蹴り”を見たクラスメイト・五代都から、一緒にバレエをやろうと誘われる。わけもわからず連れてこられた場所は、彼女の母親が開いたバレエスタジオ。そこで、「あのとき」の感覚が蘇り……。

引用元:STORY | TVアニメ ダンス・ダンス・ダンスール公式サイト

©ジョージ朝倉小学館ダンス・ダンス・ダンスール製作委員会

 

どうも!バレエと聞くと、つま先痛そうという感想が真っ先に出てきます。

れおぱるレビューです!!!

 

幼き日に見たバレエに心を打たれるも、男らしくないから、馬鹿にされるからという理由でバレエを表立ってやる事ができなかった少年・潤平が、潤平のジャンプを見た五代都からバレエに誘われた事をきっかけに、本気でバレエに向き合っていく...というお話。

 

物語の下地作りから物語の展開の仕方に至るまで、求めるスポ根のそれが随所に描かれており、非常に楽しめたアニメではありましたが、見終わってみると非常に惜しい事をしているなとこっちが悔しくなるような構成をしていたと思います。

 

まず、物語の下地部分としては、好きなものを好きだと公言できない歯痒さであったり、運命的な出会いから物語が一気に進み出す部分であったり、ライバル・流鶯が好きな事を全力で取り組む楽しさやかっこよさを見せつけてきたりと、物語を盛り上げるにあたって必要な要素がしっかり散りばめられており、後はこの下地を活かして進むストーリーを見て叫び散らかすだけだ!と勝ちを確信できるような内容だったので、王道ながら非常にいいものを描いているなと唸ることしかできませんでした。

下地を活かしたストーリー部分においても、下地から予想するもの、我々視聴者が求めているものを余す事なく描いてきており、我々視聴者は面白さの波に身を委ねるだけ...という神アニメのあるべき姿を存分に描いてきておりましたが、ただ一つ。

非常に惜しい事をしていました...

結論から言うと、ストーリー的にこれから大盛り上がりを見せるであろう!と感じさせる部分でアニメが終わってしまった消化不良感に惜しさを感じましたね。

潤平を見つけ出してここまで育ててくれた五代千鶴さんや、第1章のヒロイン・五代都、ライバル・流鶯との関係性を全て断ち切り、見返してやる!と喧嘩を打った相手に頭を下げてまで本格的にバレエにのめり込もうとし、個人的に注目していた生川夏姫がこれから第2章のヒロインとして活躍する...!!!というところでバッサリ終わってしまったので、まぁ物足りなさが残った残った。

原作的にこの先キリが良い悪いなどの都合もありますが、物語的には長い期間を見届けることによって、余計に輝くパートや人間関係もあるんだろうなとアニメを見るだけで汲み取れてしまう面白さがあったので、最低でも2クールは放送して欲しかったですね。

たったこれだけの原点部分ですが、このアニメに至っては、たったこれだけが非常に大きなものであると私は判断しましたので、A-という評価にしました。

 

作画部分ですが、非常に良いものが見れましたね。

バレエについて知識がないので、素人の感想になりますが、身体のラインの究極の美しさを見せるダンスとも言えるバレエを余す事なく描き切っていたと感じます。

今まで全くバレエに興味がなかった私ですら、生のバレエを一度見てみたいなと思えるほど、絵で表すバレエの魅力が完璧に表現できていましたから。

バレエパートも素人視点では細やかな動きが随所で再現されているように感じ、毎度毎度凄いなと見惚れてしまいました。

 

描かれている内容は非常に面白く、作画も非常に良く、スポ根に求めているようなもの全てが詰まっていたと言っても過言ではない本作、

最低でも2クールは欲しかったと思えるような物語の濃さと盛り上げ方のうまさは、アニメが終わったとしてもなお、原作に新たなファンを取り込めるような作品そのものが持つ力を感じました。

潤平が本番でバレエをやる描写が全話通して1回しかありませんでしたが、その一回がとてつもなく印象に残っているほど、バレエをやった事がない興味がない我々にバレエの魅力を叩き込んでくるような作品ですので、興味の有無を問わず見ましょう。

そして、このまま焦らされると頭がおかしくなりそうなので、是非2期をお願いします...!