『恋と呼ぶには気持ち悪い』
オススメ度 SS
あらすじと呼ぶにも気持ち悪い?
ある雨の日、エリート社会人・天草亮は、階段から落ちそうになったところを、見知らぬ普通の女子高生・有馬一花に救われる。朝食を食べておらず、ふらつく亮を心配した一花は、とっさに自分のお弁当を差し出し、その場を去ってしまう。その夜、亮が帰宅すると、リビングに一花がいて、彼女が妹の理緒の同級生であると判明する。亮は、命を助け、自分の弁当を渡してくれた一花に、お礼のキスをしてあげると突然提案するが…。
引用元:#1 悪い人では - アニメ「恋と呼ぶには気持ち悪い」公式サイト
Ⓒもぐす・一迅社/恋きも製作委員会
どうも!みなさん、恋してますか??
れおぱるレビューです!!
きました。
今期No.1アニメのお時間です。
今まで、こんなに上品なラブコメが果たしてあっただろうか?と問いかけたくなるような、上質なラブコメでしたねぇ〜!!!!
高校生の妹の友達・一花ちゃんに恋をしてしまったエリート社会人・亮のお話。
一見、犯罪臭しかしない導入ですが、亮さんが一花ちゃんに向ける好意というものは本物で、犯罪臭を早々に打ち消し、見事な大恋愛を繰り広げていました。
そして、その好意を寄せられてる一花ちゃんですが、これがまた非常に素晴らしい。
最初は亮さんのことを気持ち悪いとまで言い放った一花ちゃんでしたが、家に届くプレゼントだったり、日課の電話だったり、毎日亮さんから好意を寄せられ続け、次第に亮という人間がどんな人間なのかというのを理解していき、ふとした時に考えることや、真剣に悩む項目が亮さんのことばかりになってるいるのに気がつき、自分が好きなのは亮さんであると自覚するまでの過程がもう上品の極みでしたね。
その辺のラブコメなら、好きな人に振り向いてもらうために少量のえっちな要素などもあるわけですが、このアニメはそこも違います。格の違いを見せつけてきます。
えっちな要素などお色気シーンは一切描かず、人間が抱く好きという感情を最大限描きまくり、人はどのようにして恋に落ちていくのかというものを非常に丁寧に、上品に描いた作品なんですね。
言うなれば、ラブコメのフルコースをいただいてる感覚に陥ってしまう。そんな感じで視聴してました。
多分、このアニメを見る時はタキシードとか正装をして見ないと失礼な分類になると思います。
そして、そんな亮さんと一花ちゃんの素晴らしい大恋愛もいいですが、2人の関係にさらに花を添えていた周りの人物の動かし方も非常に良いんですねぇ...
亮さんに好意を寄せる存在として描かれるのが同期のアリエッティ。
亮さんやアリエッティは立派な社会人ですので、この2人のお話は非常に大人な落ち着いたスタイルで描かれるのも非常素晴らしいと思いました。
そして、一花ちゃんに好意を寄せる存在として描かれる、クラスメイトの多丸くん。
ここは、高校生らしく初心なこっちが恥ずかしくなってしまうような感じで描かれており、一つのラブコメで2種類のラブコメの雰囲気が味わえてしまうという物凄いことをやってのけてましたね。
そうなんです。
この『恋と呼ぶには気持ち悪い』という作品は、歳の差恋愛をテーマに描いてるので、歳の差がある分、2人が経験する恋愛の違いというのが明確書き分けられてるのが非常に素晴らしいんです。
お互いに、自分が体験してきたor体験してる恋愛というものしか知らないので、その辺もこの物語で重要な要素として描かれるんですねぇ〜!!!
ここはほんと素晴らしいので是非とも見ていただきたい。
そして、このアニメで一番素晴らしいところが、
自分の気持ちを押し留めることなく、はっきりと気持ちを伝えるところ。
なんですよ。
あぁ、あの人はあの人が好きなのか...それじゃあ私の付け入る隙が無いし、その恋を応援するしかないな...ということは一切なく、少しでも可能性があるならば、自分の気持ちをはっきり伝え、好きな人に振り向いてもらおうとする努力が非常に光ってるアニメでした。
先程名前を出した、アリエッティや多丸くんなどがそれをきっちりとやってのけ、好きな人には好きと伝えなければ後悔をする。
後悔するくらいなら振られた方がいいという気持ちで、ぐいぐいと関係性を進めようとしてくるので、それがうまいこと物語と重なり合って、一花ちゃんと亮さんの関係も進めてしまうという素晴らしいストーリー運びは、毎回非常に面白く、オイオイオイ!どいつもこいつも大恋愛しやがってよぉ!と叫びたくなってしまうような出来で、本当に素晴らしかった。
恋というものはこんなにも美しいのかと。
自分はなぜこんなに美しい恋愛を経験してこなかったんだと後悔するレベルの美しさは、まさに上品。
正直、文句のつけようも無いそのストーリーは完璧としか言いようがありませんでした。
はじめは、嫌々ながら亮さんとデートやら電話やらをしていく中で、多丸くんの存在であったり、アリエッティの存在であったり、一花ちゃんと亮さんに共通する理緒ちゃんの存在であったりと、周りの人達も2人の関係に花を添え、距離を縮めていく要素となっていき、自分の好きな人は亮さんだ!と自覚する一花ちゃんは、まさに恋する乙女であり、絶対にこの人には恋しないと思ってた人にいつしか恋してしまってる姿はニヤニヤどころの話ではなく、思わず口笛を吹き揶揄いたくなるレベルにまで達しています。
この作品は、自分の好きという感情ははっきりと伝え、それで振り向いてもらえなくても好意を伝え続けることで振り向かすことができるんだよ!諦めるんじゃないぞ!!!と恋愛の極意を教えてくれるような、いわば恋愛の教科書のような作品で、誰が見てもうんうん言いながら唸ることしかできない、文句のつけようもない非常に素晴らしさしかない上品な作品となっております。
今期も色々とラブコメがありましたが、その中でも頭一つとは言わず、頭1万個くらい飛び抜けた存在で、SSを付けざるを得ない。そんな納得の出来でしたので、非常におすすめできます。
前期から、毎クールSSは一本だけと決め、毎期SSを決めるのにめちゃくちゃ考えるようになりましたが、この作品は迷うことなくSSだと決定した、そんな作品なので、もう見てない人は見てください。
見てない意味がわかりません。
ここまで上質なラブコメには出会えないので、本当におすすめします。
あ、是非見るときは正装で、見終わった後にスタンディングオベーションすることを忘れないようにしてくださいね!
1クールで綺麗にまとまるお話でもありますので、見終わった後の余韻がものすごいことになりますよ!!