れおぱるレビュー

『戦闘員、派遣します!』

オススメ度 A

 

あらすじ、派遣します!

 

悪の組織・秘密結社キサラギの戦闘員六号は、
最高幹部からスパイ活動を命じられる。 目標は地球によく似た別の惑星。 半ば強引に転送された六号は、
高性能アンドロイドのアリスと共に
未知の惑星の侵略を開始――する!?

引用元:TVアニメ「戦闘員、派遣します!」公式サイト

©2021 暁なつめ, カカオ・ランタン/KADOKAWA/「戦闘員、派遣します!」製作委員会

 

 

どうも!レビューもいつでも派遣しますよ!?

れおぱるレビューです!!!

 

皆さんご存知、暁なつめ先生の作品ということで、過去アニメでいうと『この素晴らしい世界に祝福を!』や、『旗揚!けものみち』などがありましたが、暁なつめ先生の作品は総じて面白くて大変素晴らしいですよね!!

近年ではコメディを描かせたら右に出るものはいないと言っても過言ではない、そんなレベルに達していると思います。

暁なつめ先生の作品という事で、先程あげた過去アニメと比べるとどのくらい面白いのか?という話になりますが、個人的には、けものみちより面白く、このすばには及ばないかなぁという印象でした。

まぁ、それぞれの作品で描いてるテーマ自体が違うので、ちゃんと比較できるかと言われればできないんですけど、感覚的にはこの様な感じになります。

 

そんな今作ですが、このすばにも引けを取らない素晴らしい点がいくつかありまして、

まず、設定が何より素晴らしい。

暁なつめ先生の作品といえば、主人公が主人公らしからぬ下衆な行動を取ったりして笑いに変えるという場面が印象的ですが、今作では主人公そのものを悪の組織の構成員としているので、下衆な行動がものすごく正当化され、しかもそれをしっかり笑えに変えてくるという素晴らしいことをやってのけてるんですよね。

『このすば』でいうところの、カズマがクズ!だとかクズマ!だとか散々言われる場面が、この作品だと、よくやった!流石キサラギ戦闘員だ!と褒め称える場面に変わっており、これが非常に面白くて、良い設定にしたなぁと毎回毎回感心させられました。

しかも、悪行ポイントという制度もギャグに勢いをつけてましたよ!

作中、至る所で悪行ポイントというものが加算されたりするんですが、この場面が個人的に好きすぎるので、是非本編を見て体験してほしいです。

 

そして、物語の構成。これも素晴らしい。

前半でぐいぐいストーリーを進めて、後半で少しスピードを緩めキャラ掘り下げ回に突入するといった構成なんですが、個人的にこの構成大好きなんですよ。

前半でぐいぐいストーリーを進めていく上で、会話の中でキャラの掘り下げに繋げられる様なキャラの魅力をしっかりと引き出した上で、後半のキャラ本格掘り下げに入る構成は、エンジンがググッとかかっていく様な、物語に勢いがどんどんついていく、そんな印象で、面白さも右肩上がりになるので非常に面白く感じるんですよね!!!

この素晴らしい構成を、ちゃんと成し遂げてくれるので、後半になるにつれどんどんどんどん勢いになっていく本作、非常に楽しめます。

 

そして、キャラクターのかわいさ。

これ大事ですよね。

暁なつめ先生作品ということで、登場するキャラクターはほぼほぼギャグにステータスを振られているわけなんですが、全員魅力的なのが本当にすごいなと感心させられます。

わちゃわちゃやるキャラクターというものが人気を博してきたように、暁なつめ先生作品のキャラクターは、いわばわちゃわちゃに特化したキャラクターしか出てこないので、面白さとかわいさを併せ持つという最強なことをやっていてめちゃくちゃ好きになってしまうんですよ。

しかも、このすばやけものみちで出てこなかったような個性で被りもないですし、女の子を描くという点において天才だなと。実感させられました。

 

いいところばかりあげてきましたが、なぜAなのかということを少しだけお話ししていきたいんですが、第10話の失速がちょっと勿体なかったなと思います。

1話の時点から主人公・六号とアスタロトの恋模様は描かれていたんですが、その模様がくっきり描かれたのが第10だったんですよね。

物語の構成的にいうと、キャラ掘り下げ回で勢い増し増しの真っ最中であるにも関わらず、ギャグを断ち切ってまでこれを描いてしまった、ということは大失速に繋がってしまいますし、タイミングが悪いなということで大幅減点とさせていただきました。

しかも、下衆な行動でひたすらボケ散らかしてきた六号が所属する悪の組織総本山の回であるにもかかわらず全然面白くないという仕上がりはよくありませんでしたね。

ここだけはどうにかならなかったのかなぁと思います。

 

ということで、全体を通して面白い。という印象しかない素晴らしい本作。

暁なつめ先生らしさというものが随所に見受けられて、最高に楽しめる作品になっています。

それと、このすばや、けものみちでは無かった相棒要素というものがばっちり描かれており、六号とアリスのお互いに信頼しきってる掛け合いは、まるでバディ刑事ものを見ているような面白さも感じることができるので、新たな暁なつめ先生ワールドも堪能できるというオススメしない要素が見当たらない作品となっています。

 

私もそろそろ女の子のパンツを脱がせて悪行ポイントを貯めなければいけない時間なので、この辺で。