れおぱるレビュー

『裏世界ピクニック』

オススメ度 B-

 

あらすじ

 

紙越空魚は、実話怪談として語られる怪異が徘徊する〈裏世界〉の存在を知り、たびたび探検していた。 ある日、怪異に遭遇し、身動きが取れなくなってしまった空魚の前に、一人の美少女が現れる。彼女は仁科鳥子。 ある目的があって、この〈裏世界〉を探索していた。怪異「くねくね」から逃れるために、二人は行動をともにする。

引用元:第1話 | TVアニメ「裏世界ピクニック」公式サイト

©宮澤伊織・早川書房/ DS研

 

どうも!たまに深夜にパラレルワールド系の話をネットで漁ってゾクゾクするのが趣味です!

れおぱるレビューです!

 

まず一言。

求めていたやつと違う!!!!

ということで、この言葉通りなんですけれどもね、裏世界、わかりやすくいうとパラレルワールドといえば、さまざまな怪奇現象や不思議体験などがネットに蔓延っており、1番有名な話でいうと「きさらぎ駅」などがありますよね。

そういう不思議な体験をこのアニメでメインで取り扱って、その謎を解決や深掘りしていくのかなと見始めた当初は大いに期待を寄せていたわけですが、浅い!

非常に浅かったですねえ〜!もったいない!!

裏世界という、異世界ものが蔓延るこのご時世で絶対に被らない舞台を活かしきれなかったのは正直痛いんじゃないですか?

もちろん、不思議な体験などに遭遇していくわけなんですけど、ちょちょん!と突いてその話を終わらせてしまう浅さにがっかりしましたよ。

私が求めていたものが大きすぎただけなのかもしれませんが、裏世界という単語を聞いていろんなネットの話を深掘りしていく物語とばかり思い込んでいたので、残念感がはんぱなかったです。

 

ですが、このアニメ、音響が凄まじかったですね。

特に4話と6話。

この現実世界のどこにもない言葉や音が入り混じる演出は、実際に私達視聴者も裏世界に迷い込んでしまったような不安感と恐怖感でゾクゾクが止まりませんでしたよ。

1クール通してこういうことをずっとやれていたら間違いなくS以上をつけていたレベルの凄さでしたからね。必見です。

 

話を戻して、1〜7話あたりまでは、裏世界を冒険するというストーリーに重点を置いて話を進めていただけに、満足感すら感じていたんですが、8話以降の話では、裏世界という舞台を無碍に扱い、現実世界の人間ドラマや百合に重点を置いてしまったのはちょっと冷めちゃいましたね。

普段の私なら、百合は世界を救うと信じてやまない人間なので、大歓迎なジャンルなのですが、『裏世界ピクニック』にそれを求めていなかったので、裏切られた感が尋常じゃなく、最終回までに完全に冷え切ってしまいました。

裏世界を大冒険サバイバルしながら出口を求める話とか、裏世界で起きてることをひたすら考察して解決にや理解に導いていく物語が見たかったですねえ...

 

ま、主人公である空魚と鳥子が互いに求めていたものになっていく尊いストーリーが拝めることは事実なので、百合は世界を救うと信じてやまない皆さん!出番ですよ!!

少々の恐怖要素がありますが、それも百合の絆を深めるための言わば吊り橋効果みたいなものなので、ニヤニヤしながら見ましょうね!!!