れおぱるレビュー

『アルテ』

オススメ度 A-

 

あらすじ

 

フィレンツェの貴族の家に生まれたアルテは子どもの頃から絵を描くことに夢中だった。母親の反対を押し切って、画家になるために家を飛び出した。画家工房への弟子入りを決意し工房を回るが、女というだけで絵を見てもらうことすらできない。
そんな中、唯一自分の絵を見てくれたレオに出会う。レオはアルテに弟子入りを認めるための課題を出す。

引用元:TVアニメ「アルテ」公式サイト

大久保圭/コアミックス,アルテ製作委員会

 

あぁ!!!夢に向かってまっすぐに!まっすぐにひたすら進み続けていく物語が見たい!!!!と思っているそこの貴方!!!!!!

そんな貴方にうってつけのアニメを紹介します!

れおぱるレビューです!

 

はい、というわけで、最初に挨拶した通り、いやぁ!まっすぐな物語でした!

アルテという貴族の少女がその時代、男、ましてや貴族の仕事ではなかった画家を目指して生まれや育ち、はたまた性別という壁を乗り越え、一人前の画家を目指していくという物語。

この物語を一言で言い表すなら、

まっすぐに、だだまっすぐに。

だと思います。

この物語の最大のテーマとして、「生まれ育ち性別」という物があるんですが、これがね、アルテの前に何度も何度も立ちはだかってきて、それを何度も何度も乗り越えていくわけですが、これがもう最高に面白い。

良い言い方をすれば王道、悪い言い方をすれば同じことの繰り返しになるわけですが、アルテという物語はねぇ、この悪い方の言い方を感じさせないところが素晴らしいわけなんですよ。

何度も何度も立ちはだかる3つのテーマに対して、アルテが持ち合わせる夢に向かって進み続ける強い心と、そのアルテを支える周りの人達の優しさと厳しさが壁を乗り越えるきっかけとなり、アルテが一回りも二回りも成長する様はまさしく我々が求めている王道であり、約束された面白さがそこにずっとあるような。とにかく素晴らしい物語でした。

 

そしてもう一つ、8話から、フィレンツェ編から舞台を移してヴェネツィア編が始まるわけなんですけどね、このヴェネツィア編がとにかく良い!最高に良い!!!!!!

フィレンツェ編でぶつかりまくっていた大きなテーマ「生まれ、育ち、性別」という壁にここでもぶち当たっていくわけですが、ここでの壁の超え方が素晴らしかった。

最初の方はヴェネツィアフィレンツェも変わらないなと笑い飛ばし、フィレンツェの時のように乗り越えようとしていたアルテなんですが、ある日今まで壁にぶち当たるたびにそれを超えるための原動力としてきた3つのテーマが逆風になってしまうことが起きてしまうんです。

そして、ヴェネツィア編で出会う少女、カタリーナもその3つのテーマが壁となって現れ、自分と同じ心境に立っていると知ったアルテは、まずはカタリーナの道を切り開いていかなければならないと手助けするわけですが、カタリーナはその壁を乗り越えるために逆風になっている最大のテーマ3つを受け入れ成長を遂げるんですよ。

で、そのカタリーナから大きな影響を受けたアルテは自分も今まで乗り越えてきたものを受け入れなければならない!と今まで自分が受け入れられなかったものを受け入れ、自分の武器にまでしてしまい、一回りも二回りも成長を遂げるシーンは最高に面白いので必見ですよ〜!

 

全体を通して、「生まれ、育ち、性別」という逆境を何度でも乗り越え、いろんな人に突き放されようが何度でも立ち上がり、夢に向かって進み続けるひたすらまっすぐな王道の物語。

アルテ自身の強い心も素晴らしき物がありますが、そんなアルテを支え続ける行く先々で出会う素晴らしい人達と、アルテの師匠であるレオさんの存在。

めちゃくちゃ素晴らしいものがあります。

特に師匠のレオさんは、アルテが貴族だからとか女だからとかは一切口にせず、アルテを1人の弟子として一人前の画家に育っていくように時に厳しく時に優しくアルテの事を見守っていく姿はほんと泣いてしまいそうになるので、注意してくださいね。

最初から最後まで一貫して夢に向かって進み続けるアルテを見ていると、応援したい!という気持ちが湧くのはもちろんのこと、もうこの世界の中に入ってアルテを支えてあげたい!という気持ちまで現れるようになってしまうので、中世のヨーロッパの服とかを用意してこのアニメを視聴し出した方がいいかもしれません。

時折、展開がちょっと早いかな...と思ってしまうことがあるのは難点ですが、それが気にならないほどのド王道!ドまっすぐ!な物語を展開していきますので!

オススメですよ!