れおぱるレビュー

『キャロル&チューズデイ』

オススメ度 B

 

それはまるで奇跡だった。

そう、火星の歴史に刻まれることとなった奇跡の7分間。

これは、その原動力となった2人の少女の物語である。

引用元:TV放送ナレーションより

©ボンズ渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

 

シャレオツなアニメは好きかーー???

\イエーーーーーーイ!!!/

れおぱるレビューです!

 

2クール、全24話のアニメです。

 

「音楽」をメインに扱ったアニメで、ひたすらにシャレオツな雰囲気が流れるシャレオツの極みのようなアニメでした。

音楽をメインに扱っているため、作中で流れる曲は気合入りまくりでしたよ。

曲そのものの素晴らしさはもちろんのこと、それを歌う人物たちや背景の作画もめちゃくちゃ綺麗で、それを見るだけで価値がある。

そんなアニメでした。

ただ、難点がありまして... ストーリーがどこ行った!?状態でした。

最初の導入時点では、人間が作る曲とAIが作る曲の違いを示していくアニメなのかなぁ。みたいな感じで見ていたんですけど、いつのまにかそのテーマがどこかに行ってしまって、最終的に、歌は人の心を動かす素晴らしいものだ!みたいなありきたりなストーリーになってしまっていました。

まぁ、別に、歌は人の心を動かす素晴らしいものなんだ!っていうテーマは悪いものではなく、むしろ素晴らしいテーマなんですけど、このアニメはそこにたどり着くまでの過程がダメだったかなって思います。

舞台は火星で、ほぼ全てのものがAIで管理されている時代という役者が揃っておきながら、今の時代の地球で出来てしまうテーマに収まってしまったのは非常に残念だったなって思いますね。

AIみたいな感情のない人間、AIの力で歌姫に昇り詰めようとするライバルの存在や、自分たちで一から曲を作る主人公たち、時代遅れだけどセンスはピカイチのマネージャー。

本当に役者が揃っていたので、ストーリーを振り返ってみれば振り返ってみるほど残念でなりませんでした。

 

ただ、悪い所ばかりではないのがこのアニメの素晴らしい所。

コメディ部分が素晴らしいんです。

洋画でありそうなやりとりやら皮肉の言い合いやら、ほんと見ていて楽しかったですし、近年SNSで見かけるようなちょっとしたネタが随所に散らばっていて、視聴者を飽きさせない作りになっていました。お見事でした。

 

全体を通して、ストーリーがまとまっていない感じで、ほんと曲にステータスを全フリしたようなアニメですが、このアニメが醸し出す"シャレオツ"な雰囲気を楽しむアニメなんだと割り切ってみれば、素晴らしい雰囲気アニメなので、楽しめますよ。

曲だけはガチなので、そこだけでも見て欲しいくらい、曲はマジでオススメです!