れおぱるレビュー

『イエスタデイをうたって』

オススメ度 A

 

あらすじをうたって

 

大学卒業後、定職には就かずにコンビニでアルバイトをしている魚住陸生。
特に目標もないまま、将来に対する焦燥感を抱えながら生きる陸生の前に、ある日カラスを連れたミステリアスな少女ハルが現れる。
ハルの破天荒な振る舞いに戸惑う陸生。
更に、かつて憧れていた大学の同期生森ノ目榀子が東京に戻ってきたことを知らされる。

引用元:第1話 社会のはみ出し者は自己変革を目指す | TVアニメ『イエスタデイをうたって』公式サイト

©冬目景集英社イエスタデイをうたって製作委員会

 

愛とはなんぞや?

どうも、数多くの恋愛アニメを見てきたからこそ、誰よりも恋愛に詳しくなってしまった

れおぱるレビューです!

 

というわけで、開口一番愛とはなんぞや?とそれはそれは難しい質問を投げかけたわけですが、この言葉がね、このアニメを見る上で重要になってくるわけですよ!

愛というものについて、数多くの恋愛アニメで触れてきた我々ですが、未だにそれについての正解はなく、見る人によっては、不正解でも正解になってしまい、正解であっても不正解になってしまうという大変難しいものでありますが、このアニメのというものは一体どちらにあたるか実際に確かめてみませんか?

 

ストーリーは、49%後ろ向きで51%前向きだと公式で謳っている通り、とにかくじっくりじっくり進んでいく話でした。

細かい関係性などは公式サイトなどをみてもらった方が理解できると思うのでそちらをみて欲しいわけですがねえ、いやぁ!心をいたぶられましたね。

話が進んでいないようで進んでいるというじっくりじっくりと丁寧に進める物語にはねえ、もう!もうもうもう!!!となってしまうような感情が押し寄せてきて、『イエスタデイをうたって』という物語に没頭してしまうような出来に仕上がっていましたよ。

話が進まなさすぎて無理だ!ともならずに、我々はただただ登場人物たちの感情の移り変わりなどを固唾を飲んで見守ることと応援することしかできないんですよね。それがまたこの作品の素晴らしいところでもありました。

 

んで、さっきから語っている通り、このアニメはね、雰囲気がとにかくいい!

このアニメは、OPというものがなく、最後に主題歌として曲がバーン!と流れる構成なんですけど、それがこのアニメの雰囲気をさらに引き立てているんですよ。

まず見始め、OPがなしなので、いきなり物語が始まっていくわけですが、ここでまず一気にこのアニメの世界観に取り込まれていくわけですよ。

なんで言えばいいかわからないんですけど、このアニメの持つ独特の空気感というものがあって、それが最初から全開で流れているので、没頭できること間違いなしですよ。

そして、なんといっても各話の終わり方。これがいい。

主題歌がバーン!と流れるわけですが、この主題歌がねえ、作品と見事にマッチしてて、各話毎に抱く感情や余韻を見事に増幅してくれてねぇ、見終わった後はイエスタデイをうたってのことしか考えられなくなってしまうような感覚に陥ってしまってね、うわあ...めちゃくちゃいい空間だったなって思ってしまうこと間違いなしですよ!

 

で、話が戻りますけどストーリー。

恋愛アニメというものは、付き合うまでに至る過程に様々な物語や演出、感情の移り変わりなどが描かれ、視聴者的にはそこでキュンキュンして楽しむものが大半なわけですがね、このアニメは一味違います。

まず、キュンキュンを楽しむものではないんですよね。

先ほども言った通り、ジワジワと進む展開で、もちろんキュンキュンする要素なんかもあるんですけど、そこにはスポットを当てず、ひたすら登場人物たちが前に進むために変わっていく様っていうものを描いているような気がするので、キュンキュン派の人はちょっと受け付けないのかなとも思うんですけど、キュンキュンが少ない代わりにこのアニメでしか味わえないものというのもあるんです。

視聴者自身の感情

これですよ。

このアニメ、後ろでかかっているBGMというものが少なく、無音で会話が繰り広げられるというシーンが印象的なんですけどね、この無音がいい味を出しているわけですよ。

会話が繰り広げられる中で静寂になるシーンなんかもあるわけなんですけど、ここで!我々視聴者の感情がBGMとなって現れるわけなんですねえ!

え...でも...〇〇は〇〇で...〇〇だから...みたいな自分の感情がこの作品と重なる瞬間こそがこのアニメを楽しむ醍醐味だと言っても過言ではない!それくらい素晴らしいものがあるので必見ですよ〜!

 

相変わらずまとまりのない文章ですがまとめますね。

テンポが良いとは真逆のストーリー展開で、視聴者の心をジワジワと弱火でいたぶり続ける、もう!!!!!となるアニメなわけですが、その中で自分の感情がしっかりと整理でき、物語にも載せられ、今まで味わったことのないような感情に浸れるアニメでした!

描かれている時代も一昔前の設定で、携帯が普及する前なので、携帯がないからこそ起こるすれ違い。

待ち合わせで連絡をとりあえずすれ違ってしまったり、電話をかけようとしてもそもそも電話番号を知らなかったり、電話をかけても家にいなかったりと、その時代ならではの恋愛描写も光ってて、久しぶりに素晴らしいアニメに出会えたなと思えるアニメでした。

愛についてまだまだ考えなければならない私たちに、新たな愛を教えてくれるこのアニメを見て、

愛とはなんぞや?

について深く深く考えなければなりませんね!