『金装のヴェルメイユ〜崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む〜』
オススメ度 B
OP: A
ED: C
作画: A
わちゃわちゃ: SS
夏らしさ: C
あらすじ
オルティギア魔法学院に通うアルトは、使い魔と契約できず留年の危機に陥っていた。偶然見つけた召喚魔術の本で初めて召喚に成功したものの、現れたのは封印されし“悪魔”ヴェルメイだった。使い魔となったヴェルメイと学院に通うことになったアルトだが、幼馴染のリリアが激怒。使い魔同士の決闘騒ぎに発展してしまう。
ⓒ天那光汰・梅津葉子/SQUARE ENIX・「金装のヴェルメイユ」製作委員会
どうも!舞台が異世界というだけで視聴リストにぶち込んでしまう病気はまだ治ってないみたいです!
れおぱるレビューです!!!
使い魔と契約できずに留年の危機に陥っていた主人公・アルトが一冊の本から召喚された悪魔・ヴェルメイと使い魔契約をして留年の危機を脱し、魔法使いの最高クラスであるプラチナスクエアを目指していくというお話。
序盤からグッと引き込まれるような印象があったアニメでしたね!
1話では、アルトの性格やヴェルメイさんの性格、2人の関係性や、魔法学院での主人と使い魔の関係性の常識、主要キャラの性格まで。
この後物語を展開するにあたり欲しい情報がテンポよく描かれており、一気に引き込まれた印象があります。
また、ヴェルメイユならではの淡い風景作画がこのアニメの世界観そのものを高めており、これも序盤から視聴者を掴んで離さなかった要因だと感じます。
それに加え、本作の1番素晴らしいところであるわちゃわちゃ要素、これは素晴らしいものでしたね!
物語が面白いと感じさせられる要因の一つとしてれおぱるレビューが上げている"わちゃわちゃ"は、キャラが突き動かす物語である証でもあり、本作はそれが序盤から気持ちの良いほどできていた印象があります。
特に、幼馴染のリリアが透明になる薬を飲んで素っ裸になり歩き回るシーンなどもう素晴らしいとしか言いようがないほどわちゃわちゃを感じられましたね。
序盤からこのような素晴らしいもので心を鷲掴みにされたので、毎週楽しみに本作を視聴しようと心に決めたんですが、中盤から終盤にかけては序盤の面白さが損なわれてしまっていた印象があり、少し残念に感じてしまいました。
中盤から終盤にかけて、ヴェルメイさんを巡って魔法学院でも度々争いが起こるようになり、その中でアルトとヴェルメイさんの絆がより深いものになっていき、文字通り一心同体になるまでの関係性を築き上げていき、この物語が描きたかったことそのものである、立場や種族を超えた本当の愛が見事に紡がれていたことは確かで良いストーリーだったんですが、ヴェルメイユらしさが出ていたかと言うとまた違うと私は感じます。
先で述べたように、ヴェルメイユの素晴らしいところは序盤にこれでもかと詰まっており、少なくとも私が求めていたのは序盤の賑やかさを残しつつヴェルメイさんとの絆や愛を育んでいくストーリーでしたので、非常に惜しい事をしているなと思ってしまいます。
また、ヴェルメイさんの過去を受け入れ愛をどのようにぶつければ良いのか判明する11話では、キャラが突き動かすストーリーができているのに対し、ヴェルメイユらしさが感じられないほどガチの領域に達してしまっていたので、面白いのに面白く感じられないという矛盾が生まれてしまったかなと感じます。
序盤の馬鹿馬鹿しさをもっと活かしつつ、純愛を描いていくのはそれなりに時間がかかるので、戦いの中で愛を育んでいくのが1番手っ取り早い手段であることは間違い無いのですが、序盤の馬鹿馬鹿しさが活かされないのは悔しさすら感じてしまう物なので、個人的には良くなかったのかなと思います。
ただ、アルトがヴェルメイさんに対する純愛を膨らませていく中で、ヴェルメイさんへぶつける愛の形が物語が進むにつれ明確になっていき、11話を観た後で聞くヴェルメイさんへの「好き」はとても深い愛を感じることができますし、良い物語を見たなと感じられるのもまた事実。
また、ヴェルメイさんもアルトからの愛を感じ取ることで、物語が進むにつれどんどん恋する乙女の表情になっていく変化もとても良い物でしたね!
エロアニメの皮を被った純愛の物語。
良い物語を見ました。
欲を言えばもう少し夏らしくエロ描写を増やしてほしかったかなという感想もあることにはありますが、こんな純愛を見せられた後だと野暮ですね。