『阿波連さんははかれない』
オススメ度 A+
OP: B
ED: S
作画: A
わちゃわちゃ: A
あらすじじゃね?
高校に入学したライドウくんは、仏頂面を怖がられて馴染めなかった中学時代とおさらばするため、まずは隣の席に座る、阿波連れいなさんと仲良くなろうと話しかける。でも何度話しかけても返事すらしてもらえない…。落ち込むライドウくんだったが、阿波連さんが落とした消しゴムを拾ったことをキッカケに、ふたりの距離に変化が…。
引用元:第1話 | Story|TVアニメ『阿波連さんははかれない』公式サイト
©水あさと/集英社・BILIBILI
どうも!れおぱるレビューじゃね?
れおぱるレビューです!!!
新しい形のラブコメが構築されていく瞬間に立ち会った、そんな誇らしい気分にさせてくれる素晴らしいアニメでしたね!
ライドウくんの隣の席の阿波連さんは、喋っているかどうなのか分からないほど小声で話し、友達との距離感もはかれない...というお話。
本作のすごいところは、阿波連さんのはかれない距離感を余すことなく活かしきったストーリーを展開していたことだと思います。
まず、はかれない距離感を活かしたコメディパートが非常に秀でており、距離感がはかれないからこそ成立するギャグが随所に見受けられ、毎週笑ってた印象があります。
それに拍車をかけるように、ライドウくんの想像力の豊かさも上乗せされていましたね。
阿波連さんのはかれない距離感をより面白いものにするかのように、ちょっとした出来事から想像力を増幅させて、とんでもないことを考え震え上がるライドウくんのパートが非常に良いフリとなっており、そのフリに応えるかのように阿波連さんのギャグが重なっていく様は終始キレキレで、コメディパートだけでもお釣りがくるような作品でした。
それに加え、2人とも無表情キャラであることも非常に良いスパイスとなり作品を支えていました。
普通ラブコメというと、いろんな展開からキャラが表情を変えて顔だけで感情を汲み取ったりするフェーズがあるわけですが、本作は主要キャラの2人が無表情ということもあり、そういう部分から感情を汲み取り方が出来ないため、お互いに行動で示すしかないという新しいラブコメの形を構築していたと思います。
その設定もあり、無表情から繰り出されるとんでもなくハイテンションなギャグのギャップがうまい具合に重なり、毎週大満足できるようなシュールな空間が生み出されていました。
このコメディの面白さというものは、原作譲りのものであることは間違いないですが、声や動きがつくことで面白さが倍増したシーンもいくつかあると思うので、アニメ化の一つの成功例として捉えても良いんじゃないかと思うくらい最高のアニメ化だったんじゃないでしょうか。
本作はラブコメなので、ラブ要素も語りますよ!
コメディパートが非常に秀でている作品であると先ほど言いましたが、ラブパートも本当に素晴らしいものが見れたと思います。
先程あげた、はかれない距離感と無表情という設定は、コメディパートに作用しているだけでなく、それを活かしたラブコメの描き方も非常に良いものでしたね。
無表情だからこそ、お互いに言葉にして好意を伝えるか、態度で示すしかないという下地が出来上がっており、それにはかれない距離感が加わるわけですから、ラブコメが始まれば後はもう急加速していくのみという設定の落とし込みが非常に良かったと感じます。
"ラブコメは告白するまでの心の揺らぎを楽しむもの"だという説を支持している方が多く、本作のように急加速するラブコメをよく思わないかもしれませんが、本作のテーマははかれない距離感にあるので、急加速して当然なんです。
だって、距離がはかれないんですから。
このテーマに沿ったラブコメの進め方は本当に凄いなと改めて感じます。
そのラブコメパートが急加速するまでに培ってきた2人で過ごした時間という燃料もあるわけですから、クライマックスの畳み掛けは新しいラブコメの形そのものですよ。
これは話を聞くだけでは伝わり辛い部分だと思うので、是非実際に見てみてほしいものですね。
ライドウくんの外見からは想像できないハイテンションなボケやフリに対して、強いツッコミをするのではなく、それに応えるかのように、被せるかのように、その上をいくようにボケを重ねてくる阿波連さんとの掛け合いは非常に面白く、どのパートを切り取っても阿波連さんらしさというものが溢れ出ている凄みがあります。
また、2人が一緒に過ごしてきた時間がラブコメパートの燃料として投下され、ものすごいスピードで加速するラブコメパートは、はかれない距離感というテーマに沿ったものが展開され、終始楽しめるアニメなんじゃないかなと思います。
無表情を活かしたボケの数々だったり、無表情から繰り出されるいとあはれな2人の尊い関係性。
本作だからこそ描ける新しいラブコメの形が構築されていく瞬間に立ち会っているような素晴らしさを感じられる作品ですので、是非、
あはれ、あはらー、あはれすと
になりましょう!!!