れおぱるレビュー

『ぶらどらぶ』

オススメ度 B-

 

あらすじ

 

重度の献血マニアの女子高生・絆播 貢(ばんば みつぐ)は、ある日、行きつけの献血車で大暴れする美少女に出会う。その正体は家出中の吸血鬼マイ・ヴラド・トランシルヴァニアであった。人間を従属させることを嫌悪するにマイは、人を襲うこともできず、空腹を抱えたままホームレスと化していた。美少女ヴァンパイアとの鮮血に彩られた危険で甘い同棲生活を目論む貢は、マイの食糧確保のため一計を案じる。

引用元:STORY | アニメ「ぶらどらぶ」VLADLOVE | 押井守 原作、総監督

© 2020押井守/いちごアニメーション

 

 

どうも!百合の花が咲き乱れそうなアニメを見かけた瞬間視聴予定にぶち込んでます!

れおぱるレビューです!!!

 

とても古くさいアニメでした。

というのも、総監督が押井守さんを筆頭に、監督が西村純二さん、その他にも、「押井組」を代表するような人たちが集まって作ったアニメであるためです。

名前だけ聞くと、興奮する方は興奮すると思いますが、我々のような平成と令和だけしか生きていない人間からすると、超ビッグネームであろうとも昭和や平成初期の古くささを感じる出来にどうもハマることが出来ず、正直言って微妙なアニメという印象しか持てませんでした。

 

ストーリーは、ある日であった吸血鬼の少女を養うために、貢があれやこれやと奮闘する物語になっており、ジャンル的にはコメディになるそうなんですが、面白かったかと言われると素直に頷けないのが正直な感想です。

先程申し上げた通り、令和のギャグアニメであるかと問われると、昭和や平成初期を感じるような古くささが随所に漂っており、まるでおじさんから「このノリわかんない?」とジェネレーションギャップを小馬鹿にされてるような感じに陥ってしまい、置いてけぼりのような感覚になってしまいました。

というのも、狙っている年齢層がアラフィフとかその辺の世代に設定されているらしく、我々のような14歳JCみたいな若造には到底わかるようには作られていなかったからだと私は感じております。

まぁ、ターゲットを絞り込むのはいいことだと思いますが、果たしてその年齢層が深夜アニメを見ているかというと、10代や20代の方が圧倒的に見ていると思うので、そのような世代にもわかるようなストーリーに仕上げられたら尚良かったかなと感じます。

 

そんな、古くささを感じるアニメではありますが、演出面では最近にアニメでは中々お目にかかれないようなシーンがいくつもあり、楽しめましたよ!

例えば、まるで漫画のコマ割りのように進んでいく展開だったり、喋る順番が決まっていて、長ったらしい会話でもテンポがとにかくいいので飽きがこない工夫だったりと、キャリアの高さを感じられるようなアニメ的な表現が随所に見受けられたのは正直楽しめました。

あと、思いつく限りのことをとにかくやってるようなカオスとも呼べるストーリー展開は個人的に好きでした。

まるで、キャラが勝手に動いて喋り出してるのかと思うような自由さ溢れる掛け合いだったり展開は、最近の行儀の良いアニメでは中々見れなくなっている部分なので、ここは本当に良かったと感じます。

 

それと、演出繋がりで印象に残ってる話がありまして、それは第9話。

聞いたところによると、アラフィフにしか通用しないゲームのオマージュで物語が進行していく話だったんですけど、その元ネタを知らずとも素直にすごいなと感じさせられる進行が個人的にとても印象に残ってまして、アニメなのにゲームみたいな進み方をしているあの演出はほんと斬新だなと感動しました。

この話だけでも見てほしいと思えるような出来ですので、是非。

 

個人的に、百合の花が咲き乱れるようなストーリーを展開できる舞台が整っていたと思うので、コメディではなく、百合を感じられるエモい話だったらもう少し受け入れられたのになぁと感じます。

 

全体的に昭和や平成初期のような古くささを感じ、我々のような若い世代には受け入れられ難いノリでおじさんに小馬鹿にされてるような苛立ちさえ感じますが、最近のアニメでは見れなくなったような色々な演出が随所で光っており、そういう面では楽しめると思いますので、そういうところを楽しみたい方は是非いかがでしょう?